「新しい冷蔵庫が届いたのに、玄関から入らない……」。実はこのトラブル、家電量販店やネット通販での大型冷蔵庫の買い替え時にかなり多く報告されています。配送当日に搬入できず、キャンセル料や再配送料を取られるケースも。
この記事では、2026年3月時点の情報をもとに、冷蔵庫購入前に必ず測っておくべき搬入経路5箇所と、万が一入らなかったときの対処法をわかりやすく解説します。
なぜ「冷蔵庫が入らない」が起きるの?よくある3つの原因
そもそも、なぜ買ったばかりの冷蔵庫が家に入らないのでしょうか。原因はだいたい3パターンです。
1. 設置スペースだけ測って、搬入経路を測っていない
キッチンの冷蔵庫置き場は測ったけど、玄関・廊下・エレベーターの幅は測っていなかった……というのが最も多い失敗パターン。冷蔵庫は「置く場所」だけでなく「通る場所」すべてが本体サイズ以上である必要があります。
2. ドアノブ・手すり・ポストなどの出っ張りを見落としている
玄関ドアの幅を測ったつもりでも、ドアノブやポスト受けの出っ張り分を引いていない人が多いです。実質の通過幅は、見た目の幅より5〜10cm狭くなることがあります。
3. 前の冷蔵庫と同じサイズだと思い込んでいる
最近の冷蔵庫は容量が大きくなる傾向にあり、「同じ400Lクラスだから大丈夫」と思っても、外寸が数cm大きくなっていることがあります。特に奥行きが深くなっているモデルが増えているので注意です。
購入前に測るべき搬入経路5箇所
冷蔵庫の搬入トラブルを防ぐには、購入を決める前に5箇所を測るのが鉄則です。目安は「冷蔵庫の本体幅(または奥行き)+10cm以上」。階段を通る場合は「+20cm以上」が安心ラインです(日立公式サポートやランク王の解説より)。
1. 玄関ドア(有効開口幅)
ドアを全開にした状態で、ドアノブ・ポスト受け・チェーンロックなどの出っ張りを差し引いた幅を測ります。開き戸の場合、ドアが90度しか開かない構造だとドア自体が通過幅を狭めるので要確認です。
2. 共用廊下・マンションの通路
マンションの場合、玄関前の共用廊下の幅と天井高を測りましょう。特にL字やクランク状に曲がっている廊下は要注意。曲がり角では冷蔵庫を傾けたり回転させたりする必要があるため、直線の幅だけでは判断できません。
3. エレベーター(内寸)
エレベーターがあるマンションでも、古いマンションのエレベーターは小さいことがあります。内側の「幅・奥行き・高さ」を測ってください。特に奥行きが浅いエレベーターだと、冷蔵庫を立てたまま入らないケースがあります。エレベーターが使えない場合は階段搬入になり、追加料金(1フロアあたり1,000〜2,000円が相場)が発生します。
4. 室内の廊下・曲がり角
玄関からキッチンまでの廊下の幅と、曲がり角のスペースを測ります。廊下の幅が70cm以下だと、幅65cmクラスの一般的な冷蔵庫でもギリギリです。曲がり角がある場合は、角の前後1mぐらいのスペースも確認してください。
5. キッチンの設置スペース(放熱スペース込み)
最後に、設置場所そのもの。冷蔵庫は庫内を冷やすために外に熱を逃がす必要があります。パナソニック公式によると、上部に5cm以上、左右に0.5〜1cm以上(機種によっては側面に5〜10cm)の放熱スペースが必要です。本体サイズちょうどのスペースしかないと、設置はできても冷えが悪くなったり故障の原因になります。
配送当日に入らなかった!5つの対処法
測り忘れて配送当日を迎えてしまった、あるいは測ったはずなのにギリギリで入らない……。そんなときの対処法を5つ紹介します。
対処法1:ドア・手すりを外してもらう
玄関ドアの蝶番(ちょうつがい)を外せば通過幅が5〜10cm広がります。室内ドアも同様。階段の手すりを外すことで幅を確保できるケースもあります。配送業者によっては対応してくれますが、自分でドライバーを用意しておくと話が早いです。
対処法2:窓からの搬入
1階にキッチンがある場合、玄関を諦めて掃き出し窓やベランダの窓から搬入できることがあります。窓を外す必要がありますが、実はこの方法で解決するケースは多いそうです。ただし2階以上の窓だとクレーンが必要になります。
対処法3:クレーン搬入を手配する
どうしても玄関・階段から入らない場合、クレーンで吊り上げてベランダや窓から搬入する方法があります。費用は2〜3万円程度が相場ですが、家がクレーン車を停められる大通りに面していること、電線などの障害物がないことが条件です(EHS公式サイトより)。
対処法4:引っ越し業者に依頼する
家電量販店の配送業者が「無理です」と判断しても、引っ越し専門業者なら対応できる場合があります。引っ越し業者は狭い搬入経路に慣れており、養生(壁や床の保護)の専用資材も持っています。複数の業者に見積もりを取ると、意外と安く対応してもらえることもあります。
対処法5:サイズ変更・返品する
上記すべてがダメなら、サイズの小さい機種への交換や返品を検討しましょう。家電量販店(ヤマダ電機、ビックカメラなど)で購入した場合、搬入できなかった旨を伝えればサイズ変更に応じてもらえることが多いです。ネット通販の場合も、外箱が未開封であれば返品可能なケースがほとんど。ただし配送料やキャンセル手数料がかかることがあるので、購入前に返品規定を確認しておくのがおすすめです。
購入前にやっておくと安心なこと
そもそも搬入トラブルを起こさないために、以下の3つを購入前にやっておきましょう。
設置下見サービスを利用する
大手家電量販店やメーカー公式通販では、無料で搬入経路を下見してくれるサービスがあります。ビックカメラの冷蔵庫購入ガイドでも事前確認が推奨されています。購入確定前、搬入予定日の1週間以上前に依頼するのがベストです。
メジャーと型紙を使って実寸を確認する
冷蔵庫の外寸をメーカー公式サイトで確認し、段ボールや新聞紙で同じサイズの型紙を作って搬入経路を実際に通してみると、感覚的にわかりやすいです。
「幅スリム」モデルを検討する
最近は幅60cm以下の「幅スリムタイプ」でも400L以上の大容量モデルが各メーカーから出ています。搬入が心配な場合は、容量よりも幅の数値を優先して機種選びをするのもアリです。
FAQ
冷蔵庫の搬入に必要な幅の余裕はどれくらい?
一般的には、冷蔵庫の本体幅(または奥行き)に加えて10cm以上の余裕が必要です。階段を通す場合は20cm以上あると安心です。ただし5mm未満の隙間しかない場合は、ほとんどの配送業者に断られます。
配送当日に入らなかったら追加料金はかかる?
配送業者が持ち帰る場合、再配送料やキャンセル手数料がかかることがあります。金額は店舗や配送業者により異なりますが、数千円〜1万円程度が一般的です。クレーン搬入を手配する場合は別途2〜3万円が目安です。
冷蔵庫を横に倒して搬入しても大丈夫?
基本的にはNGです。冷蔵庫の内部には冷媒(コンプレッサーオイル)が入っており、横にすると冷却回路にオイルが回って故障の原因になります。やむを得ず傾ける場合は、30度程度までに留め、設置後1時間以上経ってから電源を入れるのがメーカー推奨です。
マンションのエレベーターに入らない場合はどうすれば?
階段搬入になります。1フロアあたり1,000〜2,000円の追加料金が相場です。3階以上で階段搬入が難しい場合は、クレーン搬入(2〜3万円)や窓からの搬入を検討しましょう。事前に配送業者に相談しておくとスムーズです。
ネット通販で買った冷蔵庫が入らなかった場合、返品できる?
外箱(化粧箱)が未開封であれば返品できるショップが多いですが、対応は店舗によって異なります。購入前に返品・交換の規定を必ず確認しましょう。家電量販店の方が、搬入できなかった場合のサイズ変更や返品対応はスムーズな傾向があります。
参考文献
- 冷蔵庫の設置方法|設置場所と搬入する時の注意点! — Panasonic UP LIFE
- 冷蔵庫の搬入に必要なスペースを知りたいです — 日立の家電品 サポートページ
- 冷蔵庫を搬入する際の注意点|幅がギリギリで部屋に入らない! — ランク王
- 冷蔵庫の搬入を断られた!その対処法と難しい搬入に対応可能な業者選び — 株式会社EHS
- 冷蔵庫 購入から設置までの流れ — ビックカメラ






