「洗濯機を回したのに、いつまで経っても終わらない……」「脱水に入ったと思ったら、またすすぎに戻ってる!」そんな経験、ありませんか?

これは洗濯機の故障とは限りません。実は衣類の片寄りや排水の詰まりなど、自分で直せる原因がほとんどです。この記事では、2026年4月時点の各メーカー公式情報をもとに、すすぎと脱水を繰り返す原因6つと、今すぐ試せる対処法をわかりやすく解説します。

なぜ洗濯機は「すすぎ→脱水→すすぎ」を繰り返すのか?仕組みをざっくり解説

まず知っておきたいのが、これは洗濯機の「安全装置」が正常に働いている状態だということです。

脱水中は洗濯槽が毎分800〜1,200回転という高速で回ります。このとき洗濯物が一か所に偏っていると、槽が激しく振動して本体が動いたり、最悪の場合は内部パーツが破損します。

そこで洗濯機は振動センサーで異常を検知すると、自動的に脱水を中断して給水・すすぎに戻り、水流で衣類の位置を変える「補正運転」を行います。これがいわゆる「すすぎと脱水を繰り返す」現象の正体です。Panasonicの縦型洗濯機では、この状態が続くとエラーコード「U13」が表示されます(Panasonic公式FAQより)。

つまり、すすぎに戻ること自体は「故障」ではなく「安全のための仕様」。問題は、なぜ補正運転を繰り返しても偏りが解消されないのかというところにあります。

すすぎと脱水を繰り返す原因6つ

原因1:洗濯物が槽内で片寄っている

最も多い原因がコレです。大きなバスタオルや毛布を1枚だけ入れたり、ジーンズのような重い衣類が一方に固まると、脱水時にバランスが取れません。

洗濯ネットにギュウギュウに詰め込みすぎるのも、ネットの中で衣類が動けなくなり、偏りの原因になります。

原因2:洗濯物の量が多すぎる(または少なすぎる)

洗濯物を詰め込みすぎると、そもそも槽の中で衣類が均等に広がれません。逆に少なすぎる場合も、衣類が槽の一か所に固まりやすく、振動の原因になります。

目安は洗濯槽の7〜8割。縦型なら、洗濯物を入れたときに上から手のひら1枚分の余裕があるくらいがベストです。

原因3:排水口・排水ホースが詰まっている

排水がスムーズにいかないと、脱水時に槽の外側(外槽と内槽の間)に水が残ります。この残り水が脱水槽の回転バランスを崩す原因になります。

シャープの故障診断ナビでも、脱水とすすぎを繰り返す場合の確認項目として排水口の詰まりが挙げられています。

原因4:洗剤の入れすぎで泡が残っている

洗剤を多く入れすぎると、すすぎで泡が十分に落ちきりません。最近の洗濯機には「泡センサー」が搭載されているものがあり、泡を検知するとすすぎを自動で追加します。

特にドラム式は少ない水量で洗うため、縦型と同じ感覚で洗剤を入れると泡だらけになりがち。洗剤のパッケージに書かれた規定量を守りましょう。

原因5:洗濯機本体が傾いている・ガタつく

洗濯機の設置場所が水平でないと、脱水時の振動が増幅されます。引っ越し直後や、防振ゴムがズレたときに起きやすいトラブルです。

洗濯機本体に付いている水準器(気泡が入った小さな丸い窓)を確認し、気泡が中央にない場合は調整脚を回して水平に直しましょう。

原因6:排水弁・クラッチなど内部パーツの劣化

上の5つを全部試しても改善しない場合は、内部の機械的な故障の可能性があります。排水弁が完全に開かない、クラッチ(脱水と洗いを切り替える部品)の摩耗、サスペンション(振動吸収装置)のヘタリなどが考えられます。

内閣府の「消費動向調査(2025年3月)」によると、洗濯機の平均使用年数は約10年。購入から7〜8年以上経っている場合は、修理と買い替えのどちらが得かを冷静に判断するタイミングです。

今すぐ試せる対処法5ステップ

すすぎと脱水を繰り返し始めたら、以下の順番で試してみてください。

ステップ1:一時停止して洗濯物をほぐす

「一時停止」ボタンを押してフタ(ドア)を開け、洗濯物を手で平らに広げ直します。重いものと軽いものが交互になるように配置するのがコツです。

ドラム式の場合はドアがロックされていることがあるので、一時停止後30秒〜1分ほど待ってからドアを開けてください。

ステップ2:洗濯物の量を半分に減らす

ほぐしても改善しない場合は、思い切って洗濯物を半分取り出しましょう。量を減らすだけで、あっさり脱水が通ることがよくあります。取り出した分は次のサイクルで洗えばOKです。

ステップ3:排水口を掃除する

洗濯機を止めて、排水口のフタ・トラップを外し、糸くずやヌメリを取り除きます。排水ホースも外して中を水で流すと効果的です。

排水口の掃除は月1回が理想ですが、半年以上放置している場合はかなり汚れが溜まっているはずです。

ステップ4:洗濯機の水平を確認する

本体の水準器を見て、気泡が円の中央に入っているかチェックしましょう。ズレている場合は、脚のナットを緩めて脚を回し、高さを調整します。4本の脚がすべて床に接地していることも確認してください。

ステップ5:「脱水のみ」コースで試す

上記を試してもダメな場合、すすぎ・洗い・脱水の一括コースではなく「脱水のみ」を単独で実行してみましょう。これで脱水できるなら、すすぎ中の泡残りや給水の問題が疑われます。逆に脱水のみでも止まるなら、内部パーツの故障の可能性が高まります。

修理と買い替え、どっちが得?判断の目安

対処法を全部試しても改善しない場合は、修理か買い替えかの判断が必要です。ビックカメラや各メーカーの情報をもとにした目安はこちらです。

購入から1〜5年:基本は修理。メーカー保証期間内なら無料になることも。購入時の保証書を確認しましょう。

購入から6〜8年:症状と修理費で判断。修理費が3万円を超えるようなら、新品への買い替えも選択肢に入ってきます。

購入から10年以上:買い替えを推奨。メーカーの部品保有期間は製造終了後6年間とされており、古い機種は部品が手に入らず修理自体ができないことがあります。また、最近の洗濯機は省エネ性能が大幅に向上しているため、電気代・水道代の節約で元が取れることもあります。

繰り返しを防ぐための日頃の予防策

一度直っても、同じことを繰り返さないために以下を習慣にしましょう。

洗濯物は「広げて入れる」。丸めてポイッと入れるのではなく、軽く広げてからバランスよく入れるだけで偏りが激減します。

洗剤は計って入れる。「多めに入れたほうがキレイになる」は幻想です。特に濃縮タイプの液体洗剤は、規定量を超えると泡切れが悪くなりすすぎが延びます。

排水口は月1回掃除する。市販のパイプクリーナーを流すだけでもOKです。洗濯槽クリーナーと一緒に月1のルーティンにすると忘れません。

防振パッド・かさ上げ台を使う。100均やホームセンターで売っている防振ゴムを脚の下に敷くと、振動が吸収されてガタつきが減ります。

FAQ

すすぎと脱水を繰り返すのは故障ですか?

すぐに故障とは限りません。多くの場合、洗濯物の片寄り・排水の詰まり・洗剤の入れすぎが原因で、自分で対処できます。対処しても改善しない場合は内部パーツの劣化が疑われるので、メーカーの修理相談窓口に連絡しましょう。

Panasonicの洗濯機で「U13」エラーが出たらどうすればいい?

U13は「脱水ができない」を意味するエラーコードです。洗濯物を取り出してほぐし、量を減らして再スタートしてみてください。排水口の詰まりと洗濯機の傾きも確認を。改善しない場合は修理を依頼しましょう。

ドラム式と縦型で対処法は違いますか?

基本的な原因と対処法は共通です。ただし、ドラム式は少ない水量で洗うため泡が残りやすく、洗剤の量に特に注意が必要です。また、ドラム式はドアロックがあるため、一時停止後すぐにドアが開かない場合があります。

洗濯機の寿命は何年くらいですか?

内閣府「消費動向調査(2025年3月)」によると、洗濯機の平均使用年数は約10年です。メーカーの部品保有期間は製造終了後6年間なので、古い機種は修理できない可能性もあります。

すすぎの回数を減らす設定はありますか?

多くの洗濯機で「すすぎ1回」に設定を変更できます。すすぎ1回対応の洗剤(パッケージに「すすぎ1回OK」と記載)を使えば、時間・水道代の節約にもなります。ただし、泡センサーが泡を検知した場合は自動ですすぎが追加されます。

参考文献