2026年4月22日、MicrosoftがWord・Excel・PowerPointの「Copilot Agent Mode(エージェントモード)」を正式に一般提供しました。これまでのCopilotは「文章を提案する」「要約する」といったアシスタント的な機能でしたが、Agent ModeではAIがドキュメントを直接編集するように進化しています。
「いつの間にかWordで勝手にAIが文章を書き換えようとしてる」「Excelに知らない機能が増えてて怖い」――そんな声がSNSで増えています。この記事では、Copilot Agent Modeとは何か、何ができるのか、そして不要ならオフにする方法までわかりやすく解説します。
Copilot Agent Modeって何?これまでのCopilotと何が違うの?
ざっくり言うと、これまでのCopilotは「提案するだけ」、Agent Modeは「実際に手を動かす」という違いがあります。
従来のCopilotは、たとえばWordで「この文章をもっとカジュアルにして」と頼むと、書き換え案を提示してくれるだけでした。ユーザーが「適用」ボタンを押して初めて文書に反映される仕組みです。
一方、Agent ModeではAIが複数のステップを自律的に実行します。たとえば「この報告書を上司向けに整えて」と指示すると、文章のトーン変更・見出しの追加・段落の並べ替えまで一気にやってくれます。Microsoftの公式ブログ(2026年4月22日)によると、サイドバーにAIの作業ステップがリアルタイムで表示されるため、「何が変わったかわからない」という心配はありません。
Word・Excel・PowerPointでそれぞれ何ができる?
Word:白紙から完成文書まで一気に作成
Agent Modeを使うと、Wordでは以下のようなことが可能です。
- 白紙の状態から文書全体を一気にドラフトする
- テキストを選択して、スタイルの適用・余白の調整・セクションの書き換えを自動実行
- 「この部分をもっと説得力のある文章にして」のようなあいまいな指示にも対応
つまり、「とりあえず概要を伝えれば、それなりの文書が出来上がる」というレベルまで進化しています。
Excel:数式・表・グラフを直接操作
Excelでの進化はかなり大きいです。
- 数式の挿入:「各行の合計を出して」と言えばSUM関数を自動で入れてくれる
- テーブルの生成:データを整形してテーブル化
- 書式設定:条件付き書式やセルの色分けも自動
Microsoftによると、Agent Mode導入後にExcelの週間利用率が67%増加し、ユーザー満足度も65%向上したとのことです。関数がわからなくてもAIに日本語で頼めるので、Excel初心者にとっては特にありがたい機能です。
PowerPoint:既存スライドの更新もお任せ
- 既存のプレゼン資料を最新データで更新
- 会社のテンプレート・ブランドガイドラインを維持したままスライドを編集
- 新しいスライドの追加や構成の変更を自律的に実行
「上司に出す資料を先週のデータから今週のデータに差し替えたい」といった定型作業が、ひと言で済むようになります。
誰が使える?無料版でも使えるの?
2026年4月時点で、Copilot Agent Modeが利用できるのは以下のプランです。
| プラン | Agent Mode |
|---|---|
| Microsoft 365 Copilot(法人) | 利用可 |
| Microsoft 365 Business Premium | 利用可 |
| Microsoft 365 Personal / Family | 利用可 |
| 無料版Office Online | 利用不可 |
| 買い切り版Office 2021/2024 | 利用不可 |
要するに、サブスクリプション版のMicrosoft 365に加入していれば使えるということです。無料版や買い切り版では使えません。法人の場合は、管理者がCopilotを有効にしている必要があります。
「勝手に編集されるのが怖い」――安全性は大丈夫?
「AIが勝手にファイルを書き換えるなんて怖い」と思う方もいるでしょう。Microsoftは以下のような安全対策を用意しています。
- AIアクティビティペイン:サイドバーにCopilotが行った操作がリアルタイムで一覧表示される
- 完全な元に戻す履歴:Ctrl+Z(元に戻す)でAIの操作をすべて取り消せる
- 変更前の確認:大きな変更の前には確認プロンプトが表示される
つまり、AIが勝手に保存して取り返しがつかなくなる、ということはありません。気に入らなければCtrl+Zで元に戻せます。ただし、自分で保存ボタンを押してしまった後は元に戻せない場合もあるので、大事なファイルは編集前にコピーを取っておくのが安心です。
Copilot Agent Modeをオフにする方法
「便利なのはわかるけど、今はいらない」「勝手にAIが出てきてうっとうしい」という方は、以下の手順でオフにできます。
Windows版(Word・Excel・PowerPoint共通)
- アプリを開く(例:Word)
- メニューから「ファイル」→「オプション」をクリック
- 左メニューの「Copilot」タブを選択
- 「Copilotを有効にする」のチェックを外す
- 「OK」をクリックして、アプリを再起動する
注意点として、この設定はアプリごとに個別です。Wordでオフにしても、ExcelやPowerPointでは引き続きCopilotが有効なままです。すべてのアプリでオフにしたい場合は、それぞれのアプリで同じ操作を繰り返してください。
Mac版
Mac版でも同様に、各アプリの「設定」→「Copilot」から無効化できます。
Web版・スマホ版は無効化できない
Microsoftの公式サポートページによると、2026年4月時点ではiOS・Android・Web版ではCopilotをオフにする設定がありません。デスクトップ版(WindowsまたはMac)でのみ無効化が可能です。
会社のPCで設定がグレーアウトしている場合
法人向けのMicrosoft 365では、IT管理者がMicrosoft 365管理センターからCopilotの有効/無効を一括管理できます。自分では設定を変更できない場合は、情シス(IT部門)に問い合わせてください。
FAQ
Copilot Agent Modeは追加料金がかかるの?
Microsoft 365のサブスクリプション(Personal / Family / Business)に含まれているため、追加料金は不要です。ただし、法人向けの場合は「Microsoft 365 Copilot」ライセンス(月額30ドル/ユーザー程度)が必要です。
AIが勝手にファイルを保存してしまうことはある?
Agent Modeが自動保存することはありません。ただし、OneDriveの自動保存機能がオンになっている場合、Copilotの編集が自動的に保存される可能性があります。心配な方は自動保存をオフにしてからAgent Modeを使いましょう。
Agent Modeで編集された内容を元に戻せる?
はい。Ctrl+Z(Mac: Command+Z)でAIの操作をすべて元に戻せます。サイドバーのAIアクティビティペインで、どの操作を取り消すか確認することもできます。
買い切り版のOffice 2024でも使える?
使えません。Copilot Agent Modeはサブスクリプション版のMicrosoft 365限定の機能です。Office 2021やOffice 2024などの永続ライセンス版では利用できません。
参考文献
- Copilot's agentic capabilities in Word, Excel, and PowerPoint are generally available — Microsoft 365 Blog, 2026年4月22日
- Turn off Copilot in Microsoft 365 apps — Microsoft Support
- 「エージェント モード」が「Word」、「Excel」、「PowerPoint」で一般提供 — 窓の杜, 2026年4月
- 「Microsoft 365」の「Copilot」も自律的に作業を代行するエージェントに — ITmedia NEWS, 2026年4月24日






