母の古いGoogleアカウントに息子の赤ちゃん写真が眠っていた

先日、実家の母から「昔使ってたGmailのアドレス、まだ生きてるかしら?」と聞かれました。母は5年前にスマホを買い替えたとき新しいGoogleアカウントを作り、古いほうには一度もログインしていなかったそうです。

慌ててログインしてみたら、Googleフォトに息子の赤ちゃん時代の写真がごっそり残っていました。もう少し放置していたら、Googleの「2年未使用アカウント削除ポリシー」で丸ごと消えていたかもしれません。

フリーランス仲間とのZoom飲み会でもこの話をしたら、4人中2人がサブアカウントを2年以上放置していて青ざめていました。2026年7月時点でGoogleは削除対象のアカウントに通知メールを送り続けていますが、再設定用メールアドレスが古いままだと通知に気づけないまま削除が進む可能性があります。

どんなアカウントが削除される?

Googleは2023年5月にポリシーを改定し、2年間まったくログインも利用もされていない個人のGoogleアカウントを削除対象にしました。実際の削除は2023年12月1日から段階的に始まっています。Googleの公式ブログで発表された内容です。

削除されると、Gmail、Googleドライブ、Googleフォト、YouTube、Googleカレンダーなど、そのアカウントに紐づくすべてのデータが消えます。写真だけ、メールだけ残る、ということはありません。

ただし、以下に該当するアカウントは削除されません。

  • Google OneやYouTube Premiumなど有料サブスクリプションを契約中
  • 残高のあるGoogleギフトカードを保有している
  • Google Playにアプリを公開している
  • ファミリーリンクで未成年のアカウントを管理中
  • Google Playで映画・書籍などデジタルコンテンツを購入済み
  • YouTubeに動画を投稿している(2026年7月時点では削除対象外)

職場や学校から提供されたGoogle Workspaceアカウントも対象外です。あくまで個人用のGoogleアカウントだけに適用されるポリシーになります。

Googleが「使っている」と判断する行動

2年に1回でもログインすれば、そのアカウントはアクティブとみなされます。ログインしたうえで以下のどれか1つでも行えば、2年のカウントはリセットされます。

  • Gmailでメールを読む・送る
  • Googleドライブにファイルをアップロードする
  • YouTubeで動画を視聴する
  • Google Playからアプリをダウンロードする
  • Google検索を使う
  • 「Googleでログイン」を使って他のWebサービスにサインインする
  • Googleフォトに写真をバックアップする

ここで気をつけたいのが、Googleフォトには個別の判定がある点です。Googleの公式ヘルプによると、Googleフォトのデータを維持するにはGoogleフォト自体に2年に1回はログインする必要があります。Gmailだけ使っていてフォトには一度もアクセスしていない場合、フォトのデータだけ先に削除される可能性があるので注意してください。

放置アカウントを確認して守る手順

焦らなくて大丈夫です。Googleは削除前にアカウントのメールアドレスと再設定用メールアドレスの両方に通知を送ると明言しています。通知なしで突然消えることはありません。

とはいえ、再設定用のメールアドレスが古いと通知メールが届きません。以下の手順で確認してみてください。

  1. ブラウザで myaccount.google.com を開き、確認したいGoogleアカウントでログインする
  2. 左側メニューの「個人情報」をタップする
  3. 「連絡先情報」のセクションで「再設定用のメールアドレス」と「再設定用の電話番号」を確認する
  4. 古い連絡先のままなら、今使っているメールアドレスや電話番号に変更する

もし違う画面が出た場合は、画面上部の検索窓で「再設定」と入力してみてください。該当の設定ページに直接たどり着けます。

ログインしたこの時点で、2年のカウントはリセットされています。でも、また忘れて放置してしまう不安がある方は、次の対策を組み合わせておくとより安心です。

放置しても安心な状態をつくる対策

スマホにサブアカウントを追加しておく

iPhoneなら「設定」→「メール」→「アカウント」→「アカウントを追加」→「Google」でサブアカウントを追加するだけです。バックグラウンドで定期的に同期が走るため、アクティブ状態が維持されます。Androidの場合は「設定」→「アカウント」→「アカウントを追加」から同じ操作ができます。

私も母の古いGoogleアカウントを母のiPhoneに追加しておきました。これなら母が何もしなくても、メールの同期だけで「使っている」と判定されます。

Google Takeoutでデータのコピーを手元に残す

万が一に備えて、Google Takeout(Googleが提供するデータ一括エクスポート機能)でデータを手元にダウンロードしておくのもおすすめです。Gmail、ドライブ、フォト、カレンダーなど69のサービスのデータをまとめて書き出せます。

2026年6月からはGoogleフォトの差分エクスポート機能も追加され、2回目以降は新しく増えた写真だけをダウンロードできるようになりました。エクスポートしたファイルのダウンロードリンクは約7日で期限切れになるので、届いたらすぐ保存してください。

アカウント無効化管理ツールを設定する

アカウント無効化管理ツール(Inactive Account Manager)を使うと、自分のアカウントが一定期間使われなかったときに信頼できる家族や友人へデータを共有する設定ができます。最大10人まで連絡先を指定でき、共有するデータの種類(Gmail、ドライブ、フォトなど)も個別に選べます。

母のGoogleアカウントにもこのツールを設定しました。非アクティブ期間を12か月にして、私のメールアドレスを連絡先に入れてあります。設定自体は5分もかかりません。

FAQ

2年経ったらすぐに削除されますか?

いいえ。Googleは削除前にアカウントのメールアドレスと再設定用メールアドレスに複数回通知を送ります。通知に対応しなかった場合にのみ、最終的に削除が実行されます。

YouTubeに動画を投稿しているアカウントも消えますか?

2026年7月時点では、YouTubeに動画を投稿しているアカウントは削除対象外とGoogleが明言しています。ただし今後ポリシーが変わる可能性はあるため、定期的なログインは続けておくと安心です。

一度削除されたアカウントのデータは復元できますか?

Googleの公式ヘルプでは、削除済みアカウントのデータ復元は保証されていません。削除前の通知期間中にログインするか、事前にGoogle Takeoutでバックアップを取っておくことが確実な対策です。

会社や学校のGoogleアカウントも削除されますか?

対象外です。このポリシーは個人のGoogleアカウントにのみ適用されます。Google Workspace(旧G Suite)で管理されている組織のアカウントには影響しません。

参考文献