結論。Slack の /remind コマンドによる繰り返しリマインダーは、無料プランで使え、設定時間1分、毎日のリマインド漏れを構造的にゼロにできるレバレッジツール だ。週報・日報・月次精算など、定期タスクのうっかり忘れによる手戻り工数を時給換算で月1〜2時間削減できれば、設定コスト(1分)に対する ROI は無限大に近い。

本記事では、2026年4月時点の Slack の繰り返しリマインダーを、(a) コマンド入力、(b) GUI 操作、(c) ワークフロービルダー(有料)の3経路で整理する。すべて自分宛・チャンネル宛・他メンバー宛で動く。

基本コマンドの構文

Slack のメッセージ入力欄に /remind を打つだけ。基本構文は以下。

/remind [誰に] [何を] [いつ]

例: 自分宛に毎日17時「日報を書く」をリマインドする場合。

/remind me "日報を書く" every day at 5pm

これだけで、Slackbot が毎日17時に通知する設定が完了する(Slack 公式ヘルプ)。

仕様上の留意点: メッセージにスペースが含まれる場合は必ずダブルクォートで囲む。囲まないと時刻指定の解釈位置がずれて意図しない動作になる。

繰り返しパターン別の設定例

用途コマンド例適用シーン
毎日every day at 9:30am朝会・日報
平日のみevery weekday at 5:30pm業務日報・退勤前タスク
毎週特定曜日every Monday at 10am週報・週次定例
毎月特定日every month on the 25th at 10am経費精算・月次レビュー
月末every month on the last day at 10am月末締め業務

毎日リマインドする

/remind me "朝会の準備をする" every day at 9:30am

時刻指定は 9:30am でも at 9:30(24時間表記)でも動作する。組織の標準に合わせる。

平日のみ(土日除外)

/remind me "日報を提出する" every weekday at 5:30pm

every weekday で月〜金のみ通知。休日に通知が飛ばないため、業務時間外の機会費用がゼロ。日報・週次タスクは原則これを推奨する。

毎週特定の曜日

/remind me "週報を書く" every Monday at 10am

仕様上の制約: 複数曜日を1コマンドで指定できない。火・木の両方に通知したい場合は2コマンドに分割する。

/remind me "進捗報告" every Tuesday at 10am
/remind me "進捗報告" every Thursday at 10am

毎月リマインドする

/remind me "経費精算の締め切り" every month on the 25th at 10am

月末指定は on the last day。経費精算・月次クロージング業務に最適だ。

チャンネル / 他メンバーへのリマインド

リマインドは me(自分)以外に、チャンネル全体または 特定メンバー にも送信できる。

チャンネル宛

/remind #general "今週のランチ当番を決めましょう" every Monday at 10am

送信元はそのチャンネルのメンバーである必要がある。チーム運用上、当番制・ローテーション業務の自動アナウンスに使える。

特定メンバー宛

/remind @tanaka "議事録の確認お願いします" every Friday at 3pm

運用判断: 他メンバー宛のリマインドは多用しない。受信側のコンテキストスイッチコストが増えるため、チームで合意したルールに基づいて運用すること。週次の決まったタスク(議事録レビューなど)に限定するのが合理的だ。

GUI 操作の3経路

方法設定速度繰り返し適用
メッセージ → 「リマインド」速い不可(単発のみ)一時的なリマインド
左サイドバー「後で」普通不可(管理のみ)既存リマインダーの確認・削除
ワークフロービルダー遅い(初期設定)可(複雑な分岐対応)定期投稿 + メンバー回答収集

方法1:メッセージから設定

任意のメッセージにカーソルを合わせて、「…」(その他)メニュー →「リマインド」。時間を指定してリマインダーを作成する。繰り返し設定はできない ため、単発リマインド専用。

方法2:「後で」(Saved Items)で管理

左サイドバーの「後で」(ブックマークアイコン)から、設定済みリマインダーの一覧確認・削除が可能。リマインダー数が増えてきたら、ここで定期的に棚卸しするのが運用上効率的だ。

方法3:ワークフロービルダー(Pro 以上)

Slack ワークフロービルダー では、より複雑な定期処理が組める。例: 「毎週金曜16時にチャンネルにメッセージ投稿 → スレッドで各メンバーに進捗回答を求める」。Pro プラン以上が必要(月額 $7.25/ユーザー〜)。

運用判断: 単純なリマインドは /remind で十分。ワークフロービルダーは「投稿 + 回答収集 + 集計」のような多段階フローが必要な場合にだけ採用する。

リマインダーの確認・削除・管理

設定済みリマインダー一覧

/remind list

自分が設定したリマインダーの一覧が表示される。繰り返しリマインダーも含めて全部見えるので、月1回程度の棚卸しを推奨する。

リマインダーを削除する

/remind list の結果に表示される「削除」ボタンで削除。繰り返しリマインダーを削除すると、今後の通知がすべて止まる。

リマインダーが届かない場合のチェックポイント

  • Slack の通知設定が OFF になっていないか
  • おやすみモード(Do Not Disturb)が有効になっていないか
  • タイムゾーン設定が Asia/Tokyo になっているか

特に タイムゾーン設定の誤り が頻出原因。Slack のプロフィール設定で日本タイムゾーンが選択されているかを確認すること。

FAQ

繰り返しリマインダーは無料プランで使えるか

使える。/remind コマンドによる繰り返しリマインダーは Free プランでも制限なく利用可能。ワークフロービルダーは Pro 以上が必要だが、基本的なリマインダー運用は無料で完結する。

設定済みリマインダーの時刻を変更できるか

変更機能はない。仕様上、削除して再作成 する手順になる。/remind list で対象を削除してから、新しい時刻で再設定する。

日本語でコマンドを書けるか

メッセージ部分は日本語で OK。ただし時間や繰り返しの指定部分(every day at 9am など)は英語構文で記述する必要がある。「毎日午前9時」のような日本語指定は認識されない。

リマインダーの上限数

Slack の公式ドキュメントに明示的な上限数の記載はない。通常運用では上限到達は発生しない。ただし、リマインダーが多すぎると /remind list での管理コストが上がるため、1ユーザーあたり10〜20件程度 に抑える運用が合理的だ。

参考文献