朝の洗濯を回している最中に「カラカラカラ」と聞きなれない金属音。慌ててフタを開けたら、長男のズボンのポケットに入りっぱなしだった10円玉がパルセーター(洗濯槽の底にある回転羽根)のすき間に挟まっていました。取り除いたら音はピタッと止まって、所要時間は3分です。

洗濯機の異音は「壊れた?買い替え?」と焦りがちですが、音の種類で原因はだいたい絞れます。以前うちでも脱水エラーが出て修理を呼ぶ寸前だったのに、排水フィルターにゴミが詰まっていただけで5分で直ったことがありました。修理を頼む前に、まず音の正体を確認してみてください。

音の種類で原因を見分ける

2026年5月時点のパナソニック公式FAQ日立公式サポートAQUAの解説ページをもとに、代表的なパターンを表にしてみたので、「うちの洗濯機、どの音に近い?」とチェックしてみてください。

音の種類鳴るタイミング主な原因緊急度
カラカラ・カチカチ洗い・すすぎ中小銭・ヘアピン・ボタンなどの異物混入中(異物を取れば直ることが多い)
ガリガリ(不規則)洗い中異物がパルセーターに噛み込んでいる中〜高(放置すると槽を傷つける)
ガリガリ(規則的に繰り返す)洗い〜脱水モーター軸受けの摩耗高(早めに点検)
ガタガタ・ドンドン脱水中洗濯物の偏り、または洗濯機の水平ズレ低(偏りを直せばOK)
キュルキュル洗い〜脱水駆動ベルトの劣化・緩み(縦型に多い)高(ベルト交換が必要)
キーン(高い金属音)脱水中ベアリングの劣化高(修理推奨)
ブーン(低い振動音)排水時排水弁の動作音低(正常な場合が多い)

見分けのコツは「規則的か、不規則か」。不規則なガリガリ・カラカラは異物、規則的に繰り返すならモーターやベルトなど機械部品の摩耗を疑ってみてください。

脱水中の「ガタガタ」はいちばん多い異音ですが、ほとんどは洗濯物の偏りが原因です。いったん止めて中身をほぐし直すだけで収まります。それでも揺れるなら、スマホの水準器アプリで洗濯機の天板が水平か確認してみてください。脚のゴムが劣化していたり、防振パッドがズレていたりすることがあります。

ヘアピンや小銭が洗濯槽に落ちたときの対処

カラカラ音でいちばん多い犯人は、ポケットに入れっぱなしのヘアピン、小銭、ボタンです。長男の10円玉で2回やらかしているので偉そうなことは言えませんが、対処のポイントだけ共有させてください。

異物がパルセーターの上に見えていれば、ピンセットでつまんで取り除けます。パルセーターは中央のネジを外すと持ち上がる構造なので、裏側に落ちている場合はネジを外して確認する方法もあります。ただしネジの締め直しが甘いと、脱水中に外れて槽を傷つけるリスクがあるので、分解に自信がなければメーカーの修理窓口に任せたほうが安全です。

日立の公式サポートでも、硬い素材(金属・プラスチック)がかくはん翼の下に入った場合は「使用を中止して修理相談窓口へ」と案内しています。無理に取り出そうとして本体を壊すほうが高くつくので、迷ったらプロに任せる判断で問題ありません。

予防策として、うちでは洗濯カゴのそばに100均のトレーを置いて「ポケットの中身はここに出す」ルールにしました。長男には「洗濯機に食べさせちゃダメなもの」と教えたら、自分でポケットを確認する習慣がつきました。

「キュルキュル」「キーン」はベルトやモーターの劣化サイン

「キュルキュル」は縦型洗濯機の駆動ベルトがすべっている音です。ベルトはゴム製なので、年数が経つと伸びたりひび割れたりします。放置すると脱水が甘くなって、最終的にはベルトが切れて動かなくなります。

「キーン」という高い金属音はベアリング(軸受け)の摩耗が疑われます。パナソニックの公式FAQでもこの手の異音は「点検・修理が必要」と案内されていて、自分で直せる範囲ではありません。

修理費用の目安はベルト交換で1万円前後、ベアリング交換で2〜3万円程度です(2026年5月時点、機種や状況で変動します)。ここで「直すか、買い替えるか」の判断が必要になってきます。

修理か買い替えか、使用年数と費用で見分ける

我が家で使っている判断基準は「修理見積もりが新品価格の3割を超えたら買い替え」というラインです。義母の冷蔵庫トラブルのときにこのルールを作って以来、洗濯機にも同じ基準を適用しています。

使用年数も大事な判断材料です。

  • 7年未満:修理で延命できる可能性が高い。メーカー部品もまだ確保されていることが多い
  • 7〜10年:修理費用と新品価格を比較して判断。部品在庫もメーカーに確認しておく
  • 10年超:補修用性能部品の保有期間(製造終了後6〜8年)を過ぎている可能性が高く、修理自体ができないケースも

洗濯機の設計上の標準使用期間は7年(1日1.5回使用を想定)とされています。この年数を超えたら「いつ止まってもおかしくない」前提で、次の候補機種をゆるく調べ始めておくと、壊れてから慌てなくて済みます。

全部の異音で修理に出す必要はありません。偏りのガタガタや異物のカラカラは自分で5分〜10分で対処できるケースがほとんどです。上のチェック表に照らして、まず音の正体を見極めるところから試してみてください。

FAQ

洗濯機の異音を放置するとどうなる?

異物が原因の場合、放置すると槽やパルセーターを傷つけて修理費用が跳ね上がります。キュルキュル音(ベルト劣化)は最悪ベルトが切れて動かなくなるので、早めの点検がおすすめです。偏りによるガタガタは一時的なもので、その場でほぐし直せば問題ありません。

パルセーターは自分で外しても大丈夫?

中央のネジを外すだけなので作業自体は難しくありませんが、ネジの締め直しが甘いと脱水時に外れて故障の原因になります。日立やパナソニックの公式サポートでは自分での分解を推奨していないので、不安なら修理窓口に依頼してください。

ドラム式と縦型で異音の原因に違いはある?

「キュルキュル」音はベルト駆動の縦型で多く、ダイレクトドライブのドラム式ではほぼ発生しません。ドラム式で目立つのは脱水時の「ガタガタ」で、洗濯物の偏りに加えて引っ越し後の輸送用ボルト外し忘れが原因のこともあります。

異音でメーカーに問い合わせるとき何を伝えればいい?

「どんな音か(カラカラ、キュルキュルなど)」「いつ鳴るか(洗い中、脱水中など)」「使用年数」の3点を伝えると電話口での判断がスムーズです。スマホで異音を録音しておくとさらに正確に伝わります。

参考文献