「あれ、楽天ふるさと納税で買いまわりしたのにポイントがつかない……?」と驚いた人、2025年の年末あたりから続出しています。

2025年10月1日から、総務省の告示改正によりふるさと納税の仲介サイト(ポータルサイト)が寄付者にポイントを付与することが全面的に禁止されました。楽天ふるさと納税、さとふる、ふるなび、ふるさとチョイスなど主要サイトすべてが対象です。

この記事では、2026年3月時点の最新情報をもとに「何が禁止されて、何がまだOKなのか」をわかりやすく整理し、ポイント禁止後でもお得にふるさと納税をする方法を5つ紹介します。

そもそも何が禁止されたの?総務省告示のポイントを整理

2024年6月、総務省はふるさと納税の募集に関する告示(告示第203号)を改正し、2025年10月1日から施行しました。

ざっくり言うと、こういうことです。

  • 禁止されたもの:ふるさと納税ポータルサイト(楽天、さとふる、ふるなびなど)が寄付に対してポイントを付与すること
  • 禁止されたもの:ポイントサイト(モッピー、ハピタスなど)を経由してのポイント還元
  • 禁止されていないもの:クレジットカード決済に伴う通常のカードポイント(後述)

つまり、「楽天お買い物マラソンでふるさと納税もポイント10倍!」みたいなお得技が、制度としてできなくなったわけです。

なぜポイント付与が禁止されたの?

総務省がポイント付与を禁止した背景には、大きく2つの理由があります。

1つ目は「自治体間の公平性」の問題。ポイント還元率の高いサイトに寄付が集中し、大手ポータルに手数料を多く払える"体力のある"自治体ばかりが有利になっていました。

2つ目は「自治体の手取り減少」の問題。ポータルサイトへの手数料が寄付額の10〜20%に達することもあり、肝心の地域振興に使えるお金が減っているという指摘がありました。日本経済新聞の報道によれば、総務省は「寄付の趣旨に反するポイント競争」を問題視していました。

要するに、「ポイント合戦が過熱しすぎて、制度の本来の目的からズレてきたよね」ということです。

楽天は訴訟を起こしている?現在の状況

この規制にもっとも強く反対したのが楽天グループです。楽天は「ポイント還元の費用は自社負担であり、自治体の経費を圧迫していない」と主張し、2025年3月には反対署名を内閣総理大臣に提出しました。

さらに2025年7月には、総務省告示の無効確認を求める行政訴訟を東京地方裁判所に提起しています。楽天側は「営業の自由を過剰に規制するもの」と主張し、国側は「楽天には訴訟を起こす資格がない」と反論しています。

2026年3月時点で判決はまだ出ておらず、訴訟は進行中です。仮に楽天が勝訴すればポイント還元が復活する可能性もゼロではありませんが、現時点では禁止ルールが適用されている状態です。

ポイント禁止後もお得にふるさと納税する5つの方法

「ポイントがつかないならもうやる意味ない?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。ふるさと納税は実質2,000円の自己負担で返礼品がもらえる制度自体は変わっていないので、まだまだお得です。以下の5つの方法を組み合わせましょう。

方法1:高還元率クレジットカードで決済する

今回の規制は「ポータルサイトからのポイント付与」が対象であり、クレジットカード会社が決済に対して付与する通常ポイントは対象外です。これは総務省告示でも「通常の商取引に係る決済に伴って提供されるもの」として明確に除外されています。

たとえば、還元率1.0%〜1.2%のカードで10万円寄付すれば、1,000〜1,200円分のポイントが貯まります。ポータルのポイント還元がなくなった今、カード選びがお得度を左右する最大のポイントになりました。

方法2:手持ちのポイントを「寄付に使う」

ポイントの「付与」は禁止されましたが、手持ちのポイントを寄付の支払いに「使う」ことは禁止されていません

  • 楽天ポイント → 楽天ふるさと納税で利用可能
  • dポイント → dショッピングふるさと納税百選、d払い対応サイトで利用可能
  • PayPayポイント → Yahoo!ショッピング内のふるさと納税ストアで利用可能
  • Pontaポイント → au PAY ふるさと納税で利用可能

普段の買い物で貯まったポイントをふるさと納税に充てれば、実質的な自己負担をさらに減らせます。

方法3:複数サイトで「同じ返礼品の寄付額」を比較する

ポイント還元で差がつかなくなった今、サイト選びの基準は「同じ返礼品がいくらで寄付できるか」に変わりました。同じ自治体の同じ返礼品でも、サイトによって寄付額が異なるケースがあります。

日本経済新聞でも「ポイント還元禁止後は、寄付額が最も低いサイトで申し込むのが得策」と報じています。面倒でも2〜3サイトを見比べるひと手間が、数千円の差になることもあります。

方法4:ワンストップ特例 or 確定申告を忘れない

意外と見落としがちなのが、寄付後の手続きです。ふるさと納税の税控除を受けるには「ワンストップ特例制度の申請」か「確定申告」が必要です。これを忘れると、ただの高額な買い物になってしまいます。

ワンストップ特例は寄付先が5自治体以内なら使えて、確定申告が不要になる便利な制度です。ただし、医療費控除や住宅ローン控除の初年度で確定申告が必要な人はワンストップ特例が使えないので、確定申告でまとめて申請しましょう。

方法5:控除上限額をシミュレーションで正確に把握する

「去年と同じ金額を寄付すればいいや」は危険です。年収や家族構成が変われば控除上限額も変わります。上限を超えた分は単なる持ち出しになるので、各ポータルサイトが提供している控除上限額シミュレーターで毎年チェックしましょう。

源泉徴収票があれば2〜3分で計算できます。「ポイントで多少オーバーしても得だった」時代は終わったので、上限管理がこれまで以上に重要です。

2026年のふるさと納税、結局どうすればいい?

まとめると、ポイント禁止後のふるさと納税の「最適解」はこうなります。

  1. 控除上限額をシミュレーターで確認する
  2. 高還元率のクレジットカードを決済手段にする
  3. 手持ちのポイント(楽天、dポイントなど)があれば寄付に充てる
  4. 複数サイトで返礼品の寄付額を比較する
  5. ワンストップ特例 or 確定申告を忘れずに

ポイント還元がなくなっても、ふるさと納税は「実質2,000円で返礼品がもらえる」お得な制度であることに変わりはありません。ポイントに振り回されず、本当に欲しい返礼品を選ぶ――むしろ、制度本来の使い方ができるようになったとも言えます。

FAQ

クレジットカードのポイントもつかなくなったの?

いいえ、クレジットカード決済に伴う通常のカードポイントは引き続き付与されます。禁止されたのはポータルサイト(楽天やさとふるなど)が独自に付与していたポイントです。カードの還元率はそのまま適用されるので、高還元率カードで決済するのがお得です。

楽天お買い物マラソンでふるさと納税はもうカウントされないの?

2025年10月以降、楽天ふるさと納税での寄付はお買い物マラソンのショップ買いまわり対象から除外され、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象にもなりません。楽天市場での通常の買い物とは別枠の扱いになっています。

ポイントサイト経由でのふるさと納税もダメ?

はい、モッピーやハピタスなどのポイントサイトを経由してふるさと納税を行い、ポイント還元を受けることも禁止対象です。ポータルサイトだけでなく、間接的なポイント付与も含めて全面的に規制されています。

楽天の訴訟で勝ったらポイント還元は復活する?

楽天グループは2025年7月に総務省告示の無効確認を求める行政訴訟を提起しています。2026年3月時点で判決は出ていませんが、仮に楽天が勝訴して告示が無効と判断されれば、ポイント還元が復活する可能性はあります。ただし、裁判の行方は不透明なため、現行ルールに基づいて行動するのが賢明です。

参考文献