「ちゃんと洗剤入れて洗ってるのに、なんか服が臭い......」そんな経験ありませんか? 実はその原因、洗濯機の「すすぎ1回」設定にあるかもしれません。

2026年3月現在、節水や時短をうたう洗濯機が主流になっていますが、初期設定の「おまかせコース」が実質すすぎ1回だったり、「節水コース」を使い続けたりした結果、洗剤や汚れが衣類に残って臭いの原因になっているケースがとても多いんです。

この記事では、すすぎ回数が足りないと何が起こるのか、「ためすすぎ」と「注水すすぎ」の違い、そして自分の洗濯機で今すぐできる設定の見直し方をわかりやすく解説します。

なぜ「すすぎ1回」だと洗濯物が臭くなるの?

洗濯の「すすぎ」とは、洗いで溶け出した汚れや洗剤を水で洗い流す工程のことです。つまり、すすぎが不十分だと、汚れと洗剤が衣類に残ったままになります。

残った洗剤と皮脂汚れが組み合わさると、雑菌(モラクセラ菌など)のエサになります。これが繁殖して生乾き臭やゾウキンのような臭いの正体です。ライオンの公式情報(Lidea)でも、すすぎ不足による洗剤残りが臭いの原因になると注意喚起されています。

特に以下のような場合、すすぎ1回では足りません。

  • 粉末洗剤を使っている ── 液体洗剤より溶けにくく、すすぎ2回が基本
  • 柔軟剤を併用している ── 柔軟剤は繊維をコーティングする仕組みなので、先にしっかり汚れを落とす必要がある
  • 洗剤を目分量で多めに入れている ── 水量に対して洗剤が多いと1回では流しきれない
  • 洗濯物を詰め込みすぎている ── 水流が行き渡らず、すすぎ効率が大幅に下がる

「おまかせコース」のすすぎ回数、確認したことある?

多くの人は洗濯機の「おまかせ」や「標準」コースをそのまま使っていると思います。でも、最近の洗濯機は節水設計が進んでいて、すすぎ回数が1回に設定されているコースも多いんです。

たとえば、パナソニックのタテ型洗濯機のFAQによると、「お急ぎコース」や「すすぎ1回コース」は時短のためにすすぎ回数が少なく設定されています。また、「おまかせ」でもエコナビ機能が働いて自動的にすすぎ回数を減らすケースがあります。

日立の公式FAQでも、「ナイアガラすすぎ」「注水すすぎ」「ためすすぎ」の3種類があり、コースによって初期設定が異なると説明されています。

まずやるべきことは、ふだん使っているコースの操作パネルをよく見て、「すすぎ」の回数表示を確認することです。多くの機種では、コース選択後に「すすぎ」ボタンを押すだけで回数を変えられます。

「ためすすぎ」と「注水すすぎ」の違いは?

すすぎには大きく分けて2つの方式があります。これを知っておくと、臭い対策がグッと効果的になります。

ためすすぎ

洗濯槽に水をためて、その中で衣類をかくはんしてすすぐ方式です。使う水の量が少ないので節水になりますが、汚れた水の中ですすぐことになるため、すすぎ効果はやや低めです。

注水すすぎ

洗濯槽に水をためながら、同時に新しい水を給水し続ける方式です。余分な水は排水されるので、常にキレイな水ですすげるのがメリットハイアールの解説によると、注水すすぎはためすすぎに比べてすすぎ効果が高い反面、水の使用量は多くなります。

どう使い分ける?

場面おすすめ方式理由
軽い汚れ・肌着程度ためすすぎ2回節水しつつ十分にすすげる
汗をかいた服・運動着注水すすぎ1回+ためすすぎ1回最初に汚れをしっかり流す
柔軟剤を使うときためすすぎ2回以上汚れを落としてから柔軟剤を効かせる
赤ちゃんの衣類・敏感肌注水すすぎ2回洗剤残りを最小限にする

今すぐできる!すすぎ設定の見直し方(メーカー別)

「設定を変えたいけど、やり方がわからない」という人のために、主要メーカーの設定変更方法をまとめました。

パナソニック(タテ型・ドラム式共通)

  1. 電源を入れ、使いたいコースを選ぶ
  2. 「すすぎ」ボタンを押すと回数が切り替わる(1回→2回→3回→...)
  3. 機種によっては「ためすすぎ」「注水すすぎ」の切り替えも可能
  4. メモリー機能がある機種では、変更した設定を保存できる

くわしくはパナソニック公式FAQ「すすぎの種類と変更方法」を確認してください。

日立

  1. コース選択後、「すすぎ」ボタンで回数を変更
  2. 「ナイアガラすすぎ」搭載機種は大量の水で繊維の奥までしっかりすすぐモードが選べる
  3. 変更後は「スタート」で確定

シャープ

  1. コース選択後、「すすぎ」ボタンで回数を変更
  2. 「穴なし槽」搭載機種は、槽の外側の汚い水が入りにくい構造なので、すすぎ効率が比較的高い

東芝

  1. コース選択後、「すすぎ」ボタンで回数を設定
  2. 東芝公式FAQによると、「注水」「ためすすぎ」「シャワーすすぎ」の3種類が選べる機種もある

どのメーカーでも基本的な操作は「コースを選んだ後に『すすぎ』ボタンを押す」だけ。取扱説明書が見当たらない場合は、メーカー名+型番で検索すると、公式サイトからPDFをダウンロードできます。

「すすぎ1回OK」の洗剤なら本当に1回で大丈夫?

最近の液体洗剤には「すすぎ1回OK」と書かれたものが増えています。花王の公式Q&A(アタックゼロ)によると、「すすぎ1回」は「ためすすぎ」で1回を意味しています。

ただし、これはあくまで洗剤の量を正しく計量し、洗濯物の量も適正な場合の話。以下に当てはまる人は、すすぎ1回OK洗剤でも2回にしたほうが安心です。

  • 洗剤をキャップの目盛りを見ずに「だいたいこれくらい」で入れている
  • 洗濯機の容量いっぱいまで衣類を詰め込んでいる
  • お風呂の残り湯をすすぎにも使っている(すすぎには水道水が基本)
  • 柔軟剤を一緒に使っている
  • 部屋干しが多い(乾くまでの時間が長いほど雑菌が繁殖しやすい)

洗濯研究家・平島利恵氏のYahoo!ニュース記事でも、「すすぎは絶対2回以上を推奨」と解説されています。節水で年間数百円を節約するより、臭いや黒ずみで衣類の寿命が縮む方がよっぽどもったいない、というわけですね。

すすぎ以外にもチェック!洗濯物の臭い対策5つ

すすぎ回数を見直しても臭いが残る場合は、以下のポイントもチェックしましょう。

  1. 洗濯槽の掃除 ── 月1回は洗濯槽クリーナーで黒カビを除去する。塩素系と酸素系は交互に使うのが効果的
  2. 洗濯後すぐに干す ── 洗い終わった洗濯物を放置すると雑菌が爆発的に増える。30分以内に干すのが理想
  3. 洗濯機のフタを開けておく ── 使用後はフタを開けて乾燥させることで、カビの発生を抑えられる
  4. 洗剤の量を正確に計る ── 多すぎても少なすぎてもダメ。洗剤裏面の表示を改めて確認しよう
  5. お風呂の残り湯は「洗い」だけに使う ── すすぎに残り湯を使うと、雑菌が衣類に残りやすくなる

FAQ

すすぎを2回にすると水道代はどのくらい増える?

すすぎ1回を2回に変えた場合、1回の洗濯で約30〜50リットルの水が追加で必要です。水道代に換算すると1回あたり約5〜10円程度の増加です。月30回洗濯しても150〜300円ほどなので、臭い対策としては十分コスパが良いと言えます。

「ためすすぎ2回」と「注水すすぎ1回」はどっちがキレイになる?

一般的には注水すすぎ1回のほうがすすぎ効果は高いとされています。ただし水の使用量も多くなるため、普段着なら「ためすすぎ2回」で十分です。汗や汚れがひどい場合は注水すすぎを選びましょう。

ドラム式洗濯機はすすぎ1回でも大丈夫?

ドラム式はタテ型に比べて使う水の量が少ないため、すすぎが不十分になりやすい傾向があります。ドラム式こそすすぎ2回がおすすめです。機種によっては「すすぎ」ボタンで回数を変更できるので、取扱説明書を確認してみてください。

すすぎの回数を増やしたら洗濯時間はどれくらい延びる?

すすぎ1回追加でおよそ10〜15分長くなります。朝の忙しい時間が気になる場合は、夜のうちにタイマー予約で「すすぎ2回」のコースをセットしておくのがおすすめです。

参考文献