画鋲の穴、退去のとき請求される?

賃貸でカレンダーやポスターを飾るとき、画鋲を使っていいのか迷いますよね。すでに穴を開けてしまった人は、退去時にいくら請求されるのか不安なはず。

結論から言うと、画鋲やピン程度の小さい穴であれば、ほとんどの場合は修繕費を請求されません

国のガイドラインではどうなっている?

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、壁の穴について以下のように分類しています。

貸主(大家さん)負担(= 請求されない):

  • 画鋲、ピンの穴(ポスターやカレンダーを掛けた程度)
  • 日焼けによる壁紙の変色
  • 家具を置いた跡のへこみ

借主(あなた)負担(= 請求される可能性あり):

  • ネジ、釘による大きな穴(下地のボードまで到達しているもの)
  • 壁をぶつけてできた穴
  • ペットによる引っかき傷

つまり、画鋲くらいの穴は「通常の使用」の範囲内とされていて、借主が修繕費を負担する必要はないのが原則です。

でも契約書に「画鋲禁止」と書いてあったら?

賃貸契約書に「壁に穴を開けてはならない」と明記されている場合は話が変わります。契約書の特約は基本的に有効なので、画鋲でも修繕費を請求される可能性があります。

不安な場合は、退去前に契約書を確認してください。「画鋲程度の穴」についての記載がなければ、国交省のガイドラインに沿って対応するのが基本です。

穴を自分で補修する方法

それでも心配…という人は、自分で補修してしまうのも手です。

画鋲の穴(1mm程度)の場合:

  1. ホームセンターや100均で「壁の穴埋めパテ」を購入(200〜500円)
  2. 穴にパテを少量塗り込む
  3. 乾いたらはみ出た部分をヘラか指で均す

壁紙の色に合った白いパテを選べば、ほぼ目立たなくなります。

ネジ穴(3〜5mm)の場合:

  1. 「壁穴補修キット」(800〜1,500円)を使う
  2. パテを穴に詰めて乾燥させる
  3. サンドペーパーで表面を平らにする
  4. 必要なら壁紙補修用のペンで色合わせ

こぶし大の穴は自分での補修は難しいので、管理会社に相談しましょう。

穴を開けずに壁に物を飾る方法

今後の対策として、穴を開けない壁掛けグッズも紹介しておきます。

  • ひっつき虫(コクヨ): 粘着剤で軽いポスターや写真を貼れる。剥がしても跡が残りにくい
  • 壁美人: ホチキスの針で固定するフック。穴が極小でほぼ見えない。耐荷重もそこそこある
  • ディアウォール / ラブリコ: 突っ張り棒の原理で柱を立てる。壁に一切穴を開けずに棚が作れる
  • マスキングテープ+両面テープ: 壁にまずマステを貼り、その上に両面テープで貼ると、剥がすとき壁紙を傷めない

FAQ

退去時の立ち会いで画鋲の穴を指摘されたらどうする?

国交省のガイドラインを根拠に「通常使用の範囲です」と説明しましょう。ガイドラインのPDFをスマホに入れておくと安心です。ただし、穴の数が極端に多い場合(100個以上など)は通常使用の範囲を超えると判断される可能性もあります。

敷金から修繕費を引かれるのは違法?

画鋲の穴程度で敷金から差し引くのは、ガイドラインに反する対応です。納得できない場合は消費生活センター(電話: 188)に相談できます。

穴を開けたことを管理会社に連絡すべき?

画鋲程度なら報告不要です。ネジや釘で大きな穴を開けてしまった場合は、早めに管理会社に連絡して対処法を相談するのが無難です。

参考文献