実家の母に「ネットで調べたら、近所の病院の電話番号が出てきたから電話したんだけど、全然違う番号だったの」と言われて、一緒に画面を見てみました。Googleで病院名を検索したとき、検索結果の一番上に水色の枠で表示されていたのが「AIによる概要」。母はこれをGoogleの公式情報だと思って、そのまま電話番号をメモしていたんです。

この「AIによる概要」、2024年から日本のGoogle検索にも本格導入されたAI生成の要約機能です。便利な面もありますが、間違った情報が混ざることがあります。

焦らなくて大丈夫です。非表示にする方法もありますし、表示されたときに正しいかどうか確認するコツもあります。2026年6月時点の情報をもとに、一緒に見ていきましょう。

「AIによる概要」はGoogleの公式回答ではない

Google検索で何かを調べると、検索結果の一番上に水色の枠で「AIによる概要」と表示されることがあります。これはGoogleのAI(Gemini)がWeb上の複数ページの内容を自動でまとめたもので、Google自身が正確さを保証している情報ではありません。

Googleは年間5兆回以上の検索を処理しています。SEO専門家の検証によると、AI概要の回答のうち約91%は正確だったものの、残りの約9%に誤りが含まれていました。9%と聞くと少なく感じるかもしれません。でも5兆回の9%は膨大な数です。毎分数万件の誤った回答が表示されている計算になります。

フリーランス仲間とのZoom飲み会でこの話をしたら、4人中2人が「え、あれってGoogleが正式に出してる答えじゃないの?」と驚いていました。

AI概要が間違った実例

実際にどんな間違いが報告されているのか、具体例をいくつか紹介します。

  • 電話番号の誤り:自治体や病院の電話番号が実際とは異なる番号で表示されたケースが複数報告されています。母が引っかかったのもこのパターンです
  • 飲食店の価格情報:レストランのランチ価格がAI概要では1,200円と表示されていたのに、公式サイトでは1,500円だった事例
  • 営業時間・定休日:閉業した店舗がまだ営業中と表示される、定休日が古い情報のまま、といったケース
  • 健康に関わる誤情報:海外では「ピザソースに接着剤を入れる」というジョーク投稿をAIが真に受けて回答した事例が話題になりました

GIGAZINEが報じた2026年4月の調査では、AI概要が根拠となるソースを提示しないまま回答するケースが増えていることも指摘されています。ソースのリンクがないと、読んだ側が「本当かどうか」を確かめようがありません。

母には「水色の枠に書いてある情報は、AIが自動でまとめたもの。電話番号やお金の話は、必ず公式サイトで確認してね」と伝えました。

AI概要を非表示にする方法

2026年6月時点で、Googleの設定画面から「AIによる概要」を完全にオフにする公式オプションは用意されていません。ただし、実質的に非表示にできる方法がいくつかあります。

方法1:「udm=14」で検索する(PC・スマホ共通)

いちばん手軽で確実な方法です。Google検索のURLの末尾に &udm=14 を付けると、AI概要なしの従来型の検索結果が表示されます。

毎回手で入力するのは面倒なので、Chromeのデフォルト検索エンジンを変更してしまいましょう。

  1. Chromeの右上「︙」→「設定」→「検索エンジン」→「検索エンジンとサイト内検索を管理する」を開く
  2. 「サイト内検索」の「追加」をクリック
  3. 名前に「Google(AI概要なし)」、ショートカットに「google.com」、URLに https://www.google.com/search?q=%s&udm=14 と入力して「追加」
  4. 追加した検索エンジンの「︙」→「デフォルトに設定」を選択

これで、アドレスバーから検索するたびにAI概要が表示されなくなります。所要時間は3分ほどです。

方法2:「Web」タブを使う(PC・スマホ共通)

Google検索の結果画面で、上部にある「すべて」「画像」「動画」と並んでいるタブの中に「ウェブ」があります。このタブをタップすると、AI概要や画像・動画の差し込みがない、テキストリンクだけの検索結果に切り替わります。

母のiPhoneでは「ウェブ」タブが右のほうに隠れていたので、右にスワイプして見つけてもらいました。

方法3:Chrome拡張機能を使う(PCのみ)

PCのChromeなら、Hide Google AI Overviewsなどの拡張機能をインストールする方法もあります。インストールするだけで、AI概要の部分が自動的に非表示になります。

ただし、拡張機能はGoogleの仕様変更で動かなくなることがあるので、方法1のudm=14設定と比べると安定性で劣ります。

スマホ(iPhone・Android)での対処

スマホの場合、Chromeアプリでは検索エンジンのカスタム追加ができないため、方法1がそのまま使えません。代わりに次の方法を試してみてください。

  • Safariユーザー:Safariの検索エンジンをGoogleのまま使いつつ、結果画面の「ウェブ」タブを活用する
  • Chromeユーザー:検索結果が出たら「ウェブ」タブに切り替える。または、Firefoxに乗り換えてカスタム検索エンジンを設定する

母のiPhoneではSafariを使っているので、「検索したあとに"ウェブ"って書いてあるところをタップしてね」と伝えたら、翌週には自分でやれるようになっていました。

AI概要が出てきたとき、情報が正しいか確かめるコツ

非表示設定をしない場合でも、AI概要の情報を鵜呑みにしないクセをつければ十分です。確認のポイントは3つだけ。

ソースリンクをチェックする。AI概要の下に「ソース」や小さなアイコンリンクが表示されることがあります。そこを開いて、元のページに同じ情報が書いてあるか確認します。ソースリンクが1つもない場合は、その情報の信頼度は低いと考えてください。

電話番号・価格・営業時間は公式サイトで裏取りする。お金が関わる情報、連絡先、予約に使う情報は、AI概要の下に出てくる検索結果から公式サイトを開いて確認します。30秒もかかりません。

「フィードバック」ボタンで報告する。明らかに間違った情報を見つけたら、AI概要の右下にある「フィードバック」ボタンから報告できます。Googleの検索コミュニティによると、修正されるまで時間がかかる場合や、いったん修正されてもまた戻ってしまう事例もありますが、報告しないよりは改善につながります。

FAQ

AI概要を完全にオフにする公式設定はありますか?

2026年6月時点では、Google検索の設定画面にAI概要を完全に無効にする項目はありません。Googleは検索体験の中心機能として位置づけているため、今後もオフ設定が追加される可能性は低いとされています。udm=14パラメータによる非表示が現時点で最も確実な方法です。

AI概要に間違った情報が出ていたらGoogleに訂正してもらえますか?

AI概要の右下にある「フィードバック」から報告できますが、直接的に訂正される保証はありません。報告後に修正されても、翌日にまた元の誤情報に戻るケースも報告されています。電話番号や営業時間など重要な情報は、AI概要に頼らず公式サイトで確認するのがいちばん確実です。

スマホのGoogleアプリでもAI概要を非表示にできますか?

Googleアプリ内の設定でAI概要だけを非表示にする方法は、2026年6月時点では用意されていません。検索結果画面で「ウェブ」タブに切り替えることで、AI概要のないテキスト中心の結果を表示できます。タブが見当たらない場合は、タブの列を左にスワイプしてみてください。

AI概要はSafariやFirefoxでも表示されますか?

はい。AI概要はブラウザの種類に関係なく、Googleの検索結果ページ側で生成されるため、Safari、Firefox、Edgeなどどのブラウザでも表示されます。ブラウザ側のプライバシー設定では防げません。非表示にしたい場合はudm=14の検索エンジン設定か、「ウェブ」タブの活用が必要です。

参考文献