Zoomで会議の時間になったのに「ホストがこのミーティングを開始するのを待っています」と表示されて、ずっと待たされた経験はありませんか?
主催者(ホスト)が遅刻したり、急な用事で来られなくなったりすると、参加者全員が何もできないまま待ちぼうけ……。特にオンラインセミナーや社内の定例会議では、たった数分の遅れでも大きなロスになります。2026年3月現在、Zoomにはこの問題を防ぐための機能がいくつか用意されていますが、無料プランと有料プランで使える機能が違うので注意が必要です。
この記事では、Zoom会議でホストが不在のときに使える3つの対処法(代替ホスト・ホストキー・ホスト前の参加許可)を、設定手順つきでわかりやすく解説します。
なぜホストが来ないと会議が始められないの?
Zoomの仕組みでは、ミーティングを作成した人(ホスト)が入室するまで、会議は開始されません。参加者がリンクをクリックしても「ホストがこのミーティングを開始するのを待っています」という画面で止まります。
これはセキュリティ上の理由で、ホストが知らないうちに見知らぬ人が会議室に入り込むのを防ぐための仕様です。ただし、この仕様のせいで「ホストが寝坊した」「急にPCがフリーズした」「回線が落ちた」といった場面では、参加者全員がストップしてしまいます。
対処法は大きく分けて3つあります。それぞれ使える条件が異なるので、自分の環境に合った方法を選びましょう。
【対処法1】代替ホストを事前に指定する(有料プラン限定)
代替ホストとは、ホストが不在のときに代わりに会議を開始できる「代理人」のことです。Zoom公式ヘルプによると、代替ホストはホストとほぼ同じ権限を持ち、録画の開始やブレイクアウトルームの作成も可能です。
代替ホストの設定手順
- Zoom Webポータルにログインする
- 左メニューの「ミーティング」をクリック
- 「ミーティングをスケジューリング」を選ぶ(既存の会議を編集する場合は「編集」)
- 画面下部の「オプション」にある「表示」をクリックして展開する
- 「代替ホスト」欄に、代わりにホストを務めてほしい人のメールアドレスを入力する
- 「保存」をクリック
指定された人にはZoomから通知メールが届き、ミーティング開始用のリンクが記載されます。
代替ホストを設定する条件
ここが注意ポイントです。代替ホスト機能には2つの条件があります。
- ホスト自身が有料プラン(Pro以上)を契約していること — 無料プランのアカウントでは「代替ホスト」の入力欄自体が表示されません
- 代替ホストに指定する人も、同じZoomアカウント内のライセンス済みユーザーであること — つまり、会社の有料アカウントに登録されている同僚は指定できますが、別の会社の人やフリープランのユーザーは指定できません
ざっくり言うと、「会社でZoomの有料契約をしていて、同僚に代わりを頼みたい」というケースで使える機能です。個人の無料アカウントでは使えないので、次の方法を検討しましょう。
【対処法2】ホストキーを共有して代わりにホストになってもらう
ホストキーとは、Zoomアカウントに紐づいた6桁の数字(PIN)のことです。このキーを知っている人は、ホスト不在の会議に参加した後、ホスト権限を自分に移すことができます。Zoom公式のホストキー解説に詳しい手順が掲載されています。
ホストキーの確認方法
- Zoom Webポータルのプロフィールにログインする
- 「ミーティング」セクションにある「ホストキー」の項目を探す
- 目のアイコンをクリックすると、6桁の数字が表示される
- このキーを信頼できる相手に事前に共有しておく
参加者がホストキーを使ってホストになる手順
- ホスト不在の会議に参加する(「ホスト前の参加を許可」が有効になっている必要あり)
- 画面下部の「参加者」ボタンをクリック
- 参加者パネルの下部にある「ホストの要求」をクリック
- 共有されたホストキー(6桁)を入力する
- ホスト権限が付与され、会議を正式に開始できる
ホストキーの注意点
- セキュリティに注意:ホストキーを知っている人は誰でもホストになれてしまうので、信頼できる人だけに共有しましょう
- 元のホストが後から参加した場合:本来のホストは「ホストの再要求」を行うことで、ホスト権限を取り戻せます。その場合、ホストキーで一時的にホストになっていた人は一般参加者に戻ります
- ホストキーは変更可能:セキュリティが心配な場合は、Webポータルのプロフィール画面で「編集」からキーを変更できます
【対処法3】「ホストの前の参加を許可」を有効にする
これはホスト不在でも参加者が先に会議室に入れるようにする設定です。ホストが数分遅れるだけなら、この設定だけで十分対応できます。Zoom公式のJoin Before Host解説に詳細があります。
設定手順(Webポータルから)
- Zoom Webポータルにログインする
- 左メニューの「設定」をクリック
- 「ミーティング」タブを開く
- 「ホストの前の参加を許可」のトグルをオンにする
この設定を有効にすると、ホストが入室していなくても参加者はミーティングルームに入れます。ただし、ホストが入室するまで録画やブレイクアウトルームなどのホスト専用機能は使えません。
要するに「会議室には入れるけど、本格的な機能はホストが来てから」という状態です。雑談しながらホストを待つ、資料の共有を先にしておく、といった用途には便利です。
共同ホスト(Co-Host)との違い:よくある勘違い
「共同ホスト」と「代替ホスト」は名前が似ていますが、まったく別の機能です。ここを混同している人がかなり多いので整理しておきます。
| 項目 | 代替ホスト | 共同ホスト |
|---|---|---|
| 会議を開始できる? | はい | いいえ |
| いつ指定する? | 会議スケジュール時(事前) | 会議中にホストが指定 |
| ホスト不在時に代わりになる? | はい | いいえ |
| 会議を終了できる? | はい | いいえ(退出のみ可能) |
| 無料プランで使える? | いいえ | いいえ(有料プラン限定) |
つまり、共同ホストは「会議中の進行サポート役」であって、ホスト不在時の代理にはなれません。ホストが遅刻・欠席する可能性があるなら、代替ホストかホストキーで対策する必要があります。
無料プランでもできる対策まとめ
2026年3月現在、Zoomの無料プラン(Basic)では代替ホスト・共同ホストの機能が使えません。ただし、以下の方法なら無料プランでも対策できます。
| 対策 | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| 代替ホストの指定 | 使えない | 使える |
| ホストキーの共有 | 使える | 使える |
| ホスト前の参加許可 | 使える | 使える |
| 共同ホストの指定 | 使えない | 使える |
無料プランの場合は、「ホスト前の参加を許可」+「ホストキーを信頼できる人に共有」の組み合わせがベストです。これなら参加者が先に入室でき、万が一ホストが来られなくなっても、ホストキーを持っている人が代わりにホスト権限を取得して会議を進行できます。
FAQ
代替ホストは何人まで指定できますか?
複数人を指定できます。スケジュール画面の「代替ホスト」欄に、カンマ区切りでメールアドレスを入力すればOKです。ただし、全員が同じZoomアカウント内のライセンスユーザーである必要があります。
ホストキーを知らない人に教えても安全ですか?
ホストキーはZoomアカウントのホスト権限を取得できる重要な情報です。信頼できる人にだけ共有し、不安がある場合はWebポータルのプロフィール画面からキーを変更しましょう。共有した相手が退職した場合なども、速やかに変更することをおすすめします。
ホストが遅れて入室したら、代替ホストの権限はどうなりますか?
元のホストが「ホストの再要求」を行うと、ホスト権限が元のホストに戻ります。代替ホストやホストキーで一時的にホストになっていた人は、一般参加者に降格されます。会議の進行には影響しません。
Google Meet やTeamsでも同じような機能はありますか?
Google Meetでは、組織内のユーザーであれば主催者がいなくても会議に参加できる仕組みがデフォルトで有効です。Microsoft Teamsでも、Teams会議はホストがいなくても参加者が入室できます。Zoomのように「ホストが来るまで待たされる」問題が起きやすいのは、実はZoom特有の仕様です。
参考文献
- Designating an alternative host — Zoom Support, 2026年3月確認
- Using your host key — Zoom Support, 2026年3月確認
- Allowing participants to join before host — Zoom Support, 2026年3月確認
- Enabling and adding a co-host — Zoom Support, 2026年3月確認
- Zoom ミーティングの管理とそれに関わる役割について — 東京大学 utelecon, 2026年3月確認






