「課金されてる!」と気づいたのは、夏休みに入った週のことでした。息子(中1)がゲームのキャラクターを買おうとしていたのを夫が発見して、ちょっとしたパニックになって。確認してみたら、その月にすでに5,000円以上の課金が発生していたんです。
アプリ内課金の制限は、設定さえすれば今日からでも止めることができます。App Store(iPhone)とGoogle Playそれぞれの制限設定、すでに課金された場合の返金申請方法を順番に確認していきます。
なぜ子どもは気づかずに課金してしまうのか
アプリ内課金(「In-App Purchase」とも呼ばれます)は、ゲームのアイテムやポイント、スタンプなどを購入できる機能のことです。無料でダウンロードできるアプリの中に組み込まれていることが多く、気づかないまま「購入」ボタンを押してしまうケースが珍しくありません。
Apple のApp Storeには「15分ルール」という仕組みがあります。一度パスワードを入力して認証すると、15分間は再入力なしで追加購入ができてしまう設定がデフォルトになっています。子どもがゲーム中に大人のApple IDで誤って認証してしまった場合、その後15分間は自由に購入できてしまうわけです。
息子の友達のお母さんから去年似た話を聞きました。「子どものiPadで、気づいたら3万円課金されていて。気づいたのがクレジットの明細だった」と。他人事とわかっていても、「うちも確認しなきゃ」とドキッとした話でした。
iPhone(App Store)でアプリ内課金を制限する方法
iPhoneのスクリーンタイム(子どもの利用時間や購入を管理する機能)を使えば、アプリ内課金を完全に止めることができます。2026年7月時点のiOS 26で確認した手順です。
- 「設定」アプリを開く
- 「スクリーンタイム」をタップ
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- 「コンテンツとプライバシーの制限」のトグルをオンにする(緑色になればOK)
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」をタップ
- 「アプリ内課金」をタップして「許可しない」に変更する
もし「スクリーンタイム」が見当たらない場合は、設定画面の上にある検索窓に「スクリーンタイム」と入力してみてください。iOSのバージョンによって、メニューの場所が少し変わることがあります。これで課金は止まるはずです。
大切なのが、スクリーンタイム用のパスコードを設定しておくことです。パスコードがないと、子ども自身が制限を解除できてしまいます。
- 「スクリーンタイム」の画面に戻る
- 「スクリーンタイムパスコードを使用」をタップ
- 4桁のパスコードを設定する(子どもに知られていない番号を選ぶ)
パスコードは生年月日や電話番号の末尾など、推測されやすい番号は避けてください。設定したパスコードはメモに残しておくことをお勧めします。
ファミリー共有で「承認リクエスト」を使う方法
スクリーンタイムで課金をゼロにするのではなく「親が承認したものだけ購入できる」という運用をしたい場合は、ファミリー共有(家族のApple IDをひとつのグループにまとめる機能)の「購入リクエスト」が使えます。
購入リクエストをオンにすると、子どものApple IDから購入しようとするたびに、親のiPhoneに通知が届く仕組みになります。親が承認した場合だけ、子どもの端末で購入が完了します。「全部禁止」ではなく、都度確認しながら許可するスタイルです。
- 親のiPhoneで「設定」を開く
- 一番上に表示されている自分の名前(Apple ID)をタップ
- 「ファミリー共有」をタップ
- 子どものアカウントをタップ
- 「購入リクエスト」をタップしてオンにする
子どものApple IDが13歳未満で作成されている場合、デフォルトで購入リクエストが有効になっています。13歳以上のApple IDについては、後述のFAQも参照してみてください。
Android(Google Play)で課金を制限する方法
Androidの場合は、Google Playアプリ内の設定と、Googleファミリーリンク(保護者が子どものAndroid端末を管理するアプリ)の2段構えで対応するのが確実です。
Google Playの認証設定(手軽な第一歩)
- Google Playアプリを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「設定」をタップ
- 「認証」をタップ
- 「購入時に認証を要求」をタップ
- 「すべての購入」を選択する
もし「認証」の項目が見当たらない場合は、Google Playのバージョンが古い可能性があります。Playストアのアップデートを確認してみてください。
Googleファミリーリンクでより強固に管理する
認証設定だけでは「子どもがGoogleアカウントのパスワードを知っていれば突破できる」という弱点があります。Googleファミリーリンクを使うと、子どもが購入しようとするたびに保護者の承認が必要になり、より安全です。
- 保護者のスマートフォンにGoogle ファミリー リンク(保護者向け)をインストール
- 子どものスマートフォンにGoogle ファミリー リンク(子ども向け)をインストール
- 保護者向けアプリを開き、「お子様の追加」から設定を進める
- 設定完了後、ファミリーリンクアプリの「購入の承認」をオンにする
ファミリーリンクは、アプリのインストール承認や利用時間の管理もまとめてできます。課金制限以外にも役立つことが多く、Androidを子どもに渡している家庭には特にお勧めできます。
すでに課金されていたときの返金申請の方法
設定の前に課金が発生していた場合でも、申請すれば返金される可能性があります。App StoreとGoogle Playでは申請方法が異なります。
App Storeの返金申請(購入後60日以内が目安)
reportaproblem.apple.com にApple IDでログインし、返金したい購入履歴を選んで「払い戻しをリクエスト」を選択します。理由は「意図しない購入」「子どもが誤って購入した」などを選んでください。購入から60日以内が申請の目安です。Appleの判断によっては返金されないケースもありますが、初回は比較的通りやすい印象を持っています。
Google Playの返金申請(購入後48時間以内が条件)
Google Play マイアカウントから購入履歴を確認し、該当のアプリを選んで「払い戻しをリクエスト」を選択します。Google Playの場合、返金申請が認められる期間は購入後48時間以内と短めです。課金に気づいたらできるだけ早く申請してみてください。
国民生活センターの報告によると、オンラインゲームの課金トラブルで18歳未満の未成年者が当事者の場合、民法第5条の「未成年者取消権」に基づいて返金が認められるケースがあります。48時間を過ぎていても、消費生活センターへの相談が選択肢になります。
FAQ
スクリーンタイムで設定したのに、子どもが課金できてしまう場合は?
スクリーンタイムパスコードが設定されていないと、子ども自身が制限を解除できる場合があります。「コンテンツとプライバシーの制限」の画面でパスコードが設定済みかどうか確認してください。また、子どものデバイスに別のApple IDがサインインしていないかも確認するとよいでしょう。
13歳以上のApple IDでも承認リクエストを使えますか?
ファミリー共有の「購入リクエスト(承認機能)」は13歳未満のアカウントにのみ適用されます。13歳以上の場合は、スクリーンタイムのパスコードで「アプリ内課金を許可しない」に設定するのが確実な方法になります。
アプリの無料インストール自体も止めることができますか?
できます。スクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」内の「iTunesおよびApp Storeでの購入」で「Appのインストール」を「許可しない」に設定すれば、新しいアプリのインストール自体を止めることができます。課金の制限とは別の設定なので、必要に応じて組み合わせてみてください。
15分ルールをオフにするにはどうすれば良いですか?
「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」→「iTunesおよびApp Storeでの購入」→「パスワードを要求」を「常に要求」に変更することで、毎回認証が必要になります。これにより15分ルールが事実上無効になります。変更にはスクリーンタイムのパスコードが必要です。
課金されたことを子どもに話すべきですか?
責めるよりも「次からはこういう設定で防ごう」と一緒に解決するのがお勧めです。設定を「管理」ではなく「一緒に決めるルール」として話し合うと、子ども自身の意識も変わりやすくなります。課金の仕組みとリスクを説明するよい機会にもなります。
参考文献
- iPhone、iPad、iPod touch でスクリーンタイムを使う — Apple サポート, 2026年
- ファミリー共有で購入をリクエストする — Apple サポート, 2026年
- Google Play での購入の認証設定 — Google ヘルプ, 2026年
- 子どもの Google Play での購入を管理する — Google ヘルプ, 2026年
- オンラインゲームに関する相談 — 国民生活センター, 2023年6月






