メイン機のCドライブを掃除していて、隠しファイルを表示したら「hiberfil.sys」がメモリ容量に近いサイズで居座っていた。64GB積んでいる自分の機体だと、ほぼそのまま持っていかれている感覚なんです。
2026年10月時点のWindows 11 24H2で、このファイルを消すと何が変わるのか。消し方は「off」と「reduced」の2通りあって、選び方を間違えると高速スタートアップごと消えます。
hiberfil.sysの正体と、見つけ方
hiberfil.sys(ハイバネーションファイル)は、休止状態に入るときにメモリの中身を書き出すための専用ファイルです。Cドライブ直下にあって、普通のエクスプローラー表示では見えません。
Microsoftのpowercfgのドキュメントによると、このファイルの種類には「full」と「reduced」があり、reducedは高速スタートアップ(hiberboot)だけに対応する縮小版と書かれています。つまり、休止状態を使わなくても、高速スタートアップが有効ならこのファイルは作られています。
見つけ方は2通りあります。
- エクスプローラーの「表示」→「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れる。さらにフォルダーオプションの「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」を外す
- コマンドプロンプトで
dir /a C:\hiberfil.sysを実行する
どちらも数秒で終わります。サイズがバイト単位で出てくるので、GBに直して見てください。
メモリ増設のたびに「Cドライブの空きが減った」と相談されたことが、PCショップ時代に何度もありました。犯人はたいていこのファイルです。
消す前に決めること:休止状態と高速スタートアップを使うか
迷うなら「消す」より「縮める」から始めるのが安全です。
理由は単純で、powercfg /h off で休止状態を無効にすると、hiberfil.sysが消えるだけでなく高速スタートアップも使えなくなるからです。電源メニューから「休止状態」の項目も消えます。
| やりたいこと | 選ぶ設定 | 高速スタートアップ | 休止状態 |
|---|---|---|---|
| 容量を最大限戻したい(デスクトップで休止を使わない) | powercfg /h off | 使えなくなる | 使えなくなる |
| 高速スタートアップは残して縮めたい | powercfg /h /type reduced | 使える | 使えない |
| ノートPCで休止状態も使いたい | 触らない(full のまま) | 使える | 使える |
ノートPCで蓋を閉じたあと長期間バッテリーが持ってほしい人は、休止状態を残したほうがいいです。ここは好みというより、使い方で決まります。
ちなみに高速スタートアップは「シャットダウンしたのにUSBが認識しない」系のトラブルの元にもなります。切るかどうかで迷う場合は、高速スタートアップの無効化手順も先に見ておくと判断しやすいと思います。
「off」で完全に消す手順
デスクトップで、休止状態も高速スタートアップも要らない人向けです。工房の自作機は7台とも、新規セットアップの時点でこちらにしています。
- スタートボタンを右クリックして「ターミナル(管理者)」を開く(Windows 11 24H2では「Windowsターミナル」と表示される)
powercfg /h offと入力してEnter- 何も表示されなければ成功。再起動は不要
- 先ほどの
dir /a C:\hiberfil.sysで「ファイルが見つかりません」と出れば削除済み
メイン機(Ryzen 9 7900X、NVMe SSD)で試したときは、起動時間が高速スタートアップ有効時の約8秒から約12秒に伸びました。数字だけ見ると4秒差ですが、体感ではほぼわかりません。NVMe SSDなら、この程度の差で容量を取り戻すほうが得だと自分は考えています。
元に戻すときは powercfg /h on です。休止状態が復活し、ファイルも再作成されます。
注意点がひとつ。メーカー製PCは、休止状態を前提にした電源設定が入っていることがあります。マニュアルに休止状態の記載があるなら、先に確認してください。
高速スタートアップを残して縮める「reduced」
こちらは、起動の速さは捨てたくないけれど容量は戻したい人向けです。Microsoftのドキュメントによれば、種類を切り替えるには次のコマンドを順に実行します。
powercfg /hibernate /size 0
powercfg /hibernate /type reduced
先に /size 0 を実行するのは、OS任せのサイズに戻すためです。ドキュメントには「HiberFileSizePercentが40以上、またはカスタムサイズのファイルはfull扱いになる」と書かれています。「パラメーターが正しくありません」と出て止まる場合の多くは、この順序を飛ばしたときです。
実行後に dir /a C:\hiberfil.sys でサイズを確認します。reducedにしたあとの実サイズはメモリ容量や環境で変わると思うので、割合を決め打ちせず、自分の画面の数字を見てください。fullに戻したくなったら powercfg /h /type full です。
※ 筆者の7台すべてでreducedを実測したわけではありません。サイズの出方は環境依存なので、実機で確かめる前提で読んでください。
消したのに復活する・消えないときの確認
offにしたはずなのに、後日またhiberfil.sysが現れることがあります。原因はだいたい次の3つです。
- Windows Updateや大型アップデートの適用後に、休止状態が再有効化された(
powercfg /aで現在使える電源状態を確認できる) - メーカー製の電源管理ユーティリティが設定を戻している
- 「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」で、ノートPCの蓋を閉じたときの動作を「休止状態」にしている
powercfg /a を実行して、「休止状態」が「使用できません」側に入っていればOKです。復活していたら、もう一度offを実行すれば済みます。
自分の経験では、アップデート後の再有効化より、メーカーのユーティリティが戻すパターンのほうが気づきにくいです。15年やっていても、電源周りは毎回ここを疑うまでに時間を食います。
FAQ
hiberfil.sysを手動で削除してもいい?
エクスプローラーから直接消すのはおすすめしません。システム保護されたファイルで、消そうとしてもエラーになることが多いです。必ず powercfg /h off から消してください。
powercfg /h off をするとSSDは長持ちする?
休止状態や高速スタートアップで書き込まれるデータが減るので、理屈の上では書き込み量が減ります。ただ、現代のSSDの寿命に目立つ差が出るかは断言できません。容量を戻す目的で考えるのが現実的です。
休止状態を使っていないのに、なぜファイルがあるの?
高速スタートアップが有効だと、シャットダウン時にカーネルの状態をこのファイルへ保存するからです。休止状態のメニューを使っていなくても作られます。
ノートPCでoffにしても大丈夫?
バッテリー運用が中心なら、休止状態を残したほうが無難です。長時間放置してもバッテリー残量を減らさずに作業状態を保てるのが休止状態の利点だからです。
参考文献
- Powercfg コマンドラインオプション — Microsoft Learn
- Windows での休止状態を無効にして再び有効にする方法 — Microsoft Learn
- Turn on fast startup in Windows — Microsoft サポート
- システム スリープ状態 (S1、S2、S3 および S4) と S5 (シャットダウン) — Microsoft Learn






