先日、実家の母から「LINEの通知が来なくなった」と電話がかかってきました。メッセージ自体はトークを開けば届いているのに、通知音もバナーも出ない。母は「LINEが壊れた」と思い込んでいたのですが、原因はもっと単純なところにありました。
焦らなくて大丈夫です。iPhoneの「集中モード」という機能が、知らないうちにオンになっていたんです。母の場合はiOSアップデートのあと「おやすみモード」のスケジュールが勝手に復活していて、設定をオフに切り替えたら10秒で通知が戻りました。電話越しの格闘は30分ほどかかりましたが、原因がわかってしまえば設定変更は一瞬です。
「集中モード」が通知を止めている仕組み
集中モードは、iOS 15(2021年9月リリース)から搭載されたiPhoneの通知制御機能です。「おやすみモード」「仕事」「睡眠」「パーソナル」といった複数のモードが用意されていて、オンにすると許可した相手やアプリ以外の通知が届かなくなります。
仕事中や就寝中に余計な通知を止めたいときには便利な機能です。ただ、問題は「いつの間にかオンになっている」ケースが多いこと。フリーランス仲間とのZoom飲み会でもこの話題が出て、4人中2人が「気づいたら集中モードがオンだった」と話していました。
集中モードがオンのとき、ロック画面やステータスバーに三日月マーク(おやすみモードの場合)やモードに応じたアイコンが小さく表示されます。でも、このアイコンに気づかない方がとても多いです。
まず今の状態を確認してみてください
通知が届かないと感じたら、まずは集中モードがオンになっていないか見てみましょう。
- ホーム画面で、画面の右上から下にスワイプしてコントロールセンターを開く
- 「集中モード」のボタンを探す(三日月や人のアイコンが色付きで表示されていたら、何かのモードがオン)
- ボタンをタップすると、現在オンになっている集中モードの名前が出てくる
- オフにしたい場合は、そのモード名をもう一度タップして解除する
もしコントロールセンターに「集中モード」のボタンが見当たらない場合は、「設定」アプリを開いて「集中モード」をタップすれば同じ画面にたどり着けます。
母の場合は、ここで「おやすみモード」がオンになっているのを発見しました。オフに切り替えた瞬間にLINEの通知バナーがどっと表示されて、「溜まってたのが一気に来た!」と驚いていたのが印象的でした。
なぜ勝手にオンになるのか、原因を突き止める
手動でオフにしても、しばらくするとまたオンになることがあります。その場合はスケジュールやオートメーション(自動化の設定)が裏で動いている可能性が高いです。
次の手順で確認してみてください。
- 「設定」アプリを開く
- 「集中モード」をタップ
- 各モード(おやすみモード、仕事、睡眠など)を一つずつ開く
- 「スケジュールを設定」や「スマートアクティベーション」の項目を確認する
スケジュールが設定されていると、毎日決まった時間に集中モードが自動でオンになります。母の場合は「23時から7時まで」のスケジュールが入っていました。iOSアップデート前は正常に朝7時でオフになっていたのですが、アップデート後はなぜか解除されずにオンのままだったんです。スケジュールをいったん削除して、もう一度設定し直したら正常に動くようになりました。
見落としがちなのがロック画面との連動です。iPhoneではロック画面のデザインごとに集中モードを紐づけることができます。ロック画面を切り替えただけで集中モードがオンになるので、意図せず壁紙変更のタイミングで有効化されていた、というケースもあります。「設定」→「集中モード」→各モード→「画面をカスタマイズ」で連動を確認できます。
デバイス間の共有にも注意が必要です。Apple IDで複数のAppleデバイス(iPhoneとiPad、Macなど)を使っている場合、1台で集中モードをオンにするとほかの端末にも反映される設定があります。「設定」→「集中モード」の画面下にある「デバイス間で共有」がオンになっていないか、確認してみてください。iPadでうっかりおやすみモードをオンにしたのが、iPhoneにまで波及していた、ということが実際にあります。
iOS 26で変わった集中モードの注意点
2026年6月にリリースされたiOS 26では、集中モードにいくつか変更が入っています。アップデート直後に通知の動きが変わったと感じた方は、ここを確認してみてください。
大きな変更の一つが「インテリジェントな通知管理」です。Apple Intelligence(アップルの端末内AI機能)が通知の重要度を自動判断し、集中モード中でも緊急性が高い通知だけ届けてくれる仕組みが強化されました。iPhone 15 Pro以降のApple Intelligence対応機種では、この機能がアップデート後に初期設定でオンになっていることがあります。便利ではあるのですが、AIが「重要ではない」と判断した通知はブロックされるので、「届くはずの通知が来ない」原因になり得ます。
もう一つはeSIM(端末に内蔵されたSIMカード)単位でのサイレント設定です。仕事用とプライベート用の番号を1台で使い分けている方向けの機能ですが、設定を誤ると片方の番号からの着信がすべてブロックされてしまいます。eSIMを2回線使っている方は「設定」→「集中モード」→各モードの「許可された通知」を確認してみてください。
iOS 26へアップデートした直後は、「設定」→「集中モード」を一度開いて、身に覚えのないモードやスケジュールが追加されていないか確認しておくと安心です。
それでも通知が来ない場合のチェックポイント
集中モードをオフにしたのに、まだ通知が届かないこともあります。その場合はアプリ側の設定やiPhone本体の通知設定が原因かもしれません。
- 「設定」→「通知」→ 通知が来ないアプリ(LINEなど)を選んで「通知を許可」がオンになっているか確認する
- LINEアプリ内の「設定」→「通知」で通知がオンになっているか確認する
- iPhoneのサイレントモード(消音モード)がオンになっていないか確認する。iPhone 15以前は本体側面のスイッチ、iPhone 16以降はアクションボタンの設定で切り替わります
筆者の経験では、母のiPhoneトラブルの7割くらいは「設定が変わっていた」が原因です。充電が80%で止まるのも充電上限設定、スクショが撮れないのもAssistiveTouchの配置。通知が来ないのも集中モード。iPhoneが壊れたのではなく、設定が変わっただけということがほとんどなので、落ち着いて一つずつ確認してみてください。
FAQ
集中モードをオフにしたのに通知が来ないのはなぜですか?
集中モード以外の原因として、LINEアプリ側の通知設定がオフになっている、iPhoneの音量がゼロになっている、サイレントモード(消音モード)がオンになっている、といった可能性があります。「設定」→「通知」→該当アプリで「通知を許可」がオンか確認してみてください。
集中モードは全部オフにしても問題ありませんか?
問題ありません。集中モードを使わなくても通知は通常どおり届きます。不要なスケジュールやオートメーションだけ削除して、モード自体はそのまま残しておいても大丈夫です。将来使いたくなったときにいつでも設定し直せます。
「おやすみモード」と「集中モード」は違うものですか?
「おやすみモード」は集中モードの一種です。iOS 15以降、「おやすみモード」「仕事」「睡眠」「パーソナル」などがすべて「集中モード」というくくりの中に入りました。どのモードがオンでも通知の届き方に影響します。
家族のiPhoneの集中モードを遠隔で確認できますか?
FaceTimeの画面共有を使えば、離れた家族のiPhone画面を見ながら設定を案内できます。iOS 18以降ではリモート操作も可能です。筆者も母のiPhoneトラブルはいつもこの方法でサポートしています。「共有って出たら押してね」と伝えるだけで始められます。
参考文献
- iPhoneで集中モードを設定する — Apple サポート
- iPhoneの集中モードをオンにする/スケジュールする — Apple サポート
- What's new in iOS 26 — Apple サポート
- FaceTimeで画面を共有する — Apple サポート






