フリーランス仲間とのZoom飲み会で「iPhoneを機種変更しようとしたら、eSIMクイック転送ができなくて焦った」という話が飛び出しました。IIJmioを使っている彼女は、新しいiPhoneに近づければSIMが勝手に移ると思っていたのに、いつまで経っても転送の画面が出てこなかったそうです。
まずは安心してください。格安SIM(MVNO)のほとんどはeSIMクイック転送に非対応ですが、各社のマイページからeSIMを再発行するだけで移行できます。電話番号もデータも消えません。所要時間は10〜15分程度です。
eSIMクイック転送とは?格安SIMで使えない理由
eSIMクイック転送は、iPhoneの「設定」画面から新しいiPhoneにeSIM(端末に内蔵された電子SIM)を直接移せるAppleの機能です。iOS 16以降で対応しており、2台のiPhoneを近づけるだけでSIMの移行が完了します。
ただし、この機能を使うには通信事業者側のシステム対応が必要になります。大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)やそのサブブランド(ahamo・povo・LINEMO・UQ mobile・Y!mobile)は対応済みです。一方で、格安SIM(MVNO)は大半が未対応のままとなっています。
理由はシンプルで、クイック転送はAppleとキャリアのサーバーが連携して動く仕組みだからです。MVNOは大手キャリアの回線を借りているため、このサーバー連携の仕組みに入れてもらえていないケースがほとんどです。2026年6月時点で、IIJの谷脇社長も「キャリアに働きかけている」とケータイWatchの取材で語っていますが、対応時期は未定です。
対応している格安SIMはたった2社
2026年6月時点で、eSIMクイック転送に対応しているMVNOは以下の2社だけです。
| 事業者 | 対応条件 | 備考 |
|---|---|---|
| J:COM MOBILE | au回線プラン | KDDI傘下のため対応 |
| BIGLOBEモバイル | タイプA(au回線)のみ | タイプD(ドコモ回線)は非対応 |
IIJmio、mineo、日本通信SIM、NUROモバイル、イオンモバイルなど、それ以外のMVNOはすべて非対応です。自分の契約先がわからない場合は、契約時のメールか各社マイページで確認してみてください。
eSIM再発行で機種変更する手順
クイック転送が使えなくても大丈夫です。各社のマイページからeSIMを再発行し、QRコードを読み取るだけで新しいiPhoneに移行できます。先日、フリーランス仲間もこの方法で5分で完了していました。
IIJmioの場合
- IIJmio会員専用ページにmioIDでログインする
- 「SIM交換・再発行」メニューから対象の電話番号を選ぶ
- 「eSIM再発行」を申し込む(手数料220円、2026年6月時点)
- 数分後にメールでアクティベーションコードのURLが届く
- 新しいiPhoneでURLを開き、QRコードを表示する
- 「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」→「QRコードを使用」でカメラを起動し、別の端末(旧iPhone・パソコン等)に表示したQRコードを読み取る
注意点として、IIJmioはQRコードを利用する端末とは別の端末で表示する必要があります。旧iPhoneかパソコンのブラウザでQRコードを開いて、新しいiPhoneのカメラで読み取ってください。iOS 17.4以降の端末であれば、メールのリンクを新しいiPhoneで直接開いて「このiPhoneにインストール」を選ぶ方法も使えます。
mineoの場合
- mineoマイページにログインする
- 「SIMカード変更・再発行」→「再発行」を選択する
- 申し込み後、審査完了メールを待つ(通常数分〜1時間程度)
- メール内のリンクからQRコードを表示し、新しいiPhoneで読み取る
手数料は440円です(2026年6月時点)。mineoもiOS 17.4以降であればQRコードなしで直接ダウンロードできます。
日本通信SIMの場合
マイページからeSIM再発行を申請します。年3回までは手数料無料で、4回目以降は1,100円/回です。申請から反映までは即時〜数時間程度とされています。
iPhone 17はeSIM専用、物理SIMスロットなし
2026年3月に発売されたiPhone 17シリーズは、全モデルで物理SIMカードスロットが廃止されました。つまり「SIMカードを差し替える」という従来の機種変更方法は、もう使えません。
iPhone 17に乗り換える場合、格安SIMユーザーは必ずeSIMへの切り替えが必要です。まだ物理SIMで契約している方は、先にマイページから物理SIM→eSIMへの変更手続きを済ませてから機種変更に進んでください。この手順を飛ばすと、新しいiPhoneで通信できない状態になります。
うちのフリーランス仲間の中でも、iPhone 17 Airに買い替えたいけど「格安SIMだとeSIMどうすればいいの?」と迷っている人が何人かいました。結論としては、物理SIM→eSIM変更とeSIM再発行、この2つの手順さえ押さえておけば格安SIMのままiPhone 17に移行できます。
機種変更前にやっておくこと
eSIM再発行自体は簡単ですが、事前準備を忘れると手間が増えます。
- マイページのログイン情報を確認する。IDもパスワードもわからない状態だと再発行の申請ができません
- QRコード表示用の別端末を用意する。旧iPhoneをそのまま使うか、パソコンがあると安心です(iOS 17.4以降は不要な場合あり)
- Wi-Fi環境で作業する。eSIMの切り替え中は一時的にモバイル通信が使えなくなります
- モバイルSuica・二段階認証アプリの移行も忘れずに。eSIMとは別に手動での移行が必要です
私も以前、母のiPhoneを機種変更したとき、クイックスタートでデータは移せたのにモバイルSuicaの移行を忘れて翌日の改札で止められた経験があります。eSIMだけでなく、これらの手動移行も一緒にチェックリストにしておくと安心です。
FAQ
eSIMクイック転送ができないと電話番号は変わる?
変わりません。eSIM再発行は同じ電話番号・同じ契約のまま、新しい端末にSIM情報を移す手続きです。番号もプランもそのまま引き継がれます。
eSIM再発行中に旧iPhoneの通信は止まる?
再発行を申請した時点で旧iPhoneのeSIMは無効になります。新しいiPhoneでプロファイルのインストールが完了するまでの数分間は、どちらの端末でもモバイル通信が使えない状態になります。Wi-Fi環境で作業してください。
格安SIMでもeSIM自体には対応している?
はい。2026年6月時点で、主要な格安SIM(IIJmio・mineo・日本通信・NUROモバイル・イオンモバイル等)はeSIMに対応しています。「eSIMクイック転送」に非対応なだけで、eSIM自体は問題なく使えます。
eSIM再発行に何日かかる?
多くのMVNOでは申請後、数分〜1時間程度で完了します。即日開通が基本なので、機種変更の当日に手続きしても間に合います。ただし混雑時は数時間かかる場合もあるため、時間に余裕を持って作業するのがおすすめです。
参考文献
- If you can't set up an eSIM on your iPhone — Apple Support
- 「iPhone 17/Air」使うなら知っておきたい「MVNOのeSIM」手数料やクイック転送の今 — ケータイWatch, 2026年3月
- iPhoneのeSIMクイック転送がMVNOで使えない――IIJ谷脇社長「キャリアには働きかけている」 — ケータイWatch, 2026年
- eSIMを利用している端末の変更方法 — IIJmio Q&A
- eSIMプロファイル設定(iOS端末) — mineoユーザーサポート






