実家に帰ったら、母がソファのクッションをひっくり返しながら「iPhoneがない!さっきまでここにあったのに!」と大騒ぎしていました。結局、冷蔵庫の野菜室の横に落ちていたのですが、見つかるまで20分。私のiPhoneから「探す」アプリで音を鳴らしていれば、30秒で見つかった話です。

「探す」アプリ(Find My)は、AppleがiPhoneに標準で入れている無料アプリです。別のiPhoneやiPad、パソコンのブラウザから、自分のiPhoneの場所を地図で確認したり、音を鳴らして見つけたりできます。家族のApple IDでファミリー共有をしていれば、家族のiPhoneも探せます。

家の中でiPhoneを見失ったときの探し方

いちばん手軽なのは、Siriに頼む方法です。Apple WatchやHomePod、家族のiPhoneに向かって「Hey Siri、私のiPhoneを鳴らして」と話しかけるだけ。マナーモードでも音量ゼロでも、強制的にサウンドが鳴ります。

Siriが使えない場合は、「探す」アプリか、パソコンのブラウザから操作します。

家族や友人のiPhone・iPadから探す場合:

  1. 「探す」アプリを開く(青い丸に白いレーダーのアイコン)
  2. 画面下の「デバイスを探す」タブをタップ
  3. 一覧から自分のiPhoneを選ぶ(ファミリー共有をしていれば家族のiPhoneも表示されます)
  4. 「サウンドを再生」をタップ
  5. 見つかったら「サウンドを停止」をタップ

パソコンのブラウザから探す場合:

  1. icloud.com/findにアクセスしてApple IDでサインイン
  2. 地図上に表示された自分のiPhoneをクリック
  3. 「サウンドを再生」をクリック

母の場合、私のiPhoneで「探す」アプリを開いてファミリー共有から母のiPhoneを選び、「サウンドを再生」をタップしたら、冷蔵庫の横から「ピコピコピコ……」と音が聞こえてきました。母は「こんな便利なものがあるなら早く教えてよ!」と笑っていましたが、正直なところ私も普段は使わない機能です。

「サウンドを再生」が効かないケース

便利な機能ですが、効かない場面もあります。

  • iPhoneの電源が切れている場合:バッテリーが0%だとサウンドは鳴りません。ただしiOS 15以降では、電源が切れた後も数時間は「探す」ネットワーク経由で最後の位置情報が送信される仕組みがあります
  • 「iPhoneを探す」がオフになっている場合:設定で無効にしていると、そもそもアプリに表示されません
  • インターネットに接続されていない場合:Wi-Fiもモバイルデータ通信もつながっていないと、リアルタイムでの位置確認やサウンド再生ができません。この場合は最後に通信した場所が地図に表示されます

フリーランス仲間とのZoom飲み会でこの話をしたら、4人中2人が「探す」アプリを開いたことすらなかったと言っていました。アプリ自体は最初から入っているのに、存在を忘れている人が意外と多いようです。

なくす前にオンにしておくべき設定

iPhoneを見失ってから慌てても、事前の設定が済んでいなければ使えません。今のうちに以下の設定を確認しておくと安心です。

1. 「iPhoneを探す」をオンにする

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 画面上部の自分の名前(Apple ID)をタップ
  3. 「探す」をタップ
  4. 「iPhoneを探す」をオンにする

2. 「"探す"ネットワーク」をオンにする

同じ画面にある「"探す"ネットワーク」もオンにしてください。この設定をオンにすると、iPhoneがWi-Fiやモバイルデータ通信に接続できない状態でも、近くにある他のAppleデバイス(見知らぬ人のiPhoneやMacを含む)のBluetooth信号を経由して位置情報を送れるようになります。通信はエンドツーエンドで暗号化されるため、他の人に位置情報が見られる心配はありません。

3. 「最後の位置情報を送信」をオンにする

バッテリーが切れる直前に、自動で位置情報をAppleに送信する設定です。充電が切れた後でも、最後にいた場所を「探す」アプリで確認できます。

母のiPhoneを機種変更してあげたとき、クイックスタートでデータを移した後にこの3つの設定も確認しました。初期設定ではすべてオンになっているはずですが、iOSのアップデート後にオフになっていた事例をフリーランス仲間から聞いたことがあるので、念のため確認しておくのがおすすめです。

外出先で本当になくしたときの「紛失モード」

家の中ではなく外出先でiPhoneを見失った場合は、「紛失モード」を使います。

  1. 別のデバイスで「探す」アプリを開く(またはicloud.com/findにアクセス)
  2. なくしたiPhoneを選んで「紛失としてマーク」をオンにする
  3. 連絡先の電話番号とメッセージを入力する

紛失モードをオンにすると、iPhoneが自動でロックされ、Apple Payも無効になります。拾った人がロック画面を見ると、入力した電話番号とメッセージ(「このiPhoneを見つけた方は○○に連絡してください」など)が表示されます。

もしiPhoneが戻ってこない場合の最終手段として「iPhoneを消去」もありますが、この操作をすると中のデータがすべて消え、「探す」アプリで追跡もできなくなります。消去は本当にどうしようもないときだけにしてください。

家族のiPhoneも一覧で確認できる「ファミリー共有」

Appleのファミリー共有を設定しておくと、家族全員のiPhoneを「探す」アプリの一覧に表示できます。お互いの位置を地図で確認したり、サウンドを鳴らしたりできるので、母のように家の中でiPhoneをよく見失う家族がいる場合にはとくに便利です。

設定方法は「設定」→ 自分の名前 → 「ファミリー共有」→「位置情報の共有」から、家族のメンバーに共有リクエストを送るだけです。母にも設定しておいたので、今では母が自分でiPhoneを見失ったとき、リビングのiPadから「探す」アプリを開いて音を鳴らせるようになりました。

FAQ

マナーモード(サイレントモード)でも「サウンドを再生」で音は鳴りますか?

はい、鳴ります。「探す」アプリの「サウンドを再生」は、マナーモードの状態でも音量がゼロでも強制的に音を鳴らすことができます。

家族のiPhoneを勝手に追跡できてしまいませんか?

ファミリー共有で位置情報の共有をオンにした場合のみ、家族のiPhoneの位置を確認できます。共有は双方向で、受け入れた側もいつでも共有を停止できます。一方的に位置情報を取得する仕組みではありません。

「探す」アプリで表示される位置情報はどのくらい正確ですか?

GPS・Wi-Fi・Bluetooth・モバイルネットワークを組み合わせて位置を推定するため、屋外では数メートル、屋内では10〜20メートル程度の精度になることが多いです。iPhone 11以降に搭載されたUWB(超広帯域無線)チップがあれば、近くにあるときは「近くを探す」機能で矢印の方向と距離がリアルタイムで表示されます。

Android端末からiPhoneを探すことはできますか?

「探す」アプリはApple製品専用ですが、ブラウザからicloud.com/findにアクセスすれば、Android端末やWindowsパソコンからでもiPhoneを探せます。Apple IDでサインインするだけで使えます。

参考文献