先週の週末、実家の母から「知らない番号から電話がかかってきたんだけど、出ちゃっていいの?」と不安そうな声で電話がありました。結局出ないまま切れてしまい、「大事な用事だったらどうしよう」とずっと気にしていたそうです。

実は2026年秋にリリースされたiOS 26で、「通話スクリーニング」という機能が追加されました。知らない番号から電話がかかってくると、iPhoneが代わりに応答して「お名前と用件を教えてください」と聞いてくれます。相手の回答がリアルタイムで画面に文字表示されるので、内容を見てから出るかどうかを決められます。

母のiPhoneにこの機能を設定してあげたら、翌週には「知らない番号から電話が来たけど、画面に用件が出てきて、病院の予約確認だったからすぐ出られたよ」と嬉しそうに報告してくれました。設定は3分もかかりません。

通話スクリーニングの仕組み

通話スクリーニングは、iPhoneの連絡先に登録されていない番号からの着信だけに働きます。家族や友人など、すでに登録してある相手には今までどおり着信音が鳴るので安心してください。

仕組みはシンプルです。知らない番号から電話がかかってくると、iPhoneが自動で応答し、相手に「お名前とご用件をお聞かせください」とアナウンスを流します。相手が話した内容は音声認識でリアルタイムにテキスト化され、あなたのiPhoneの画面に表示されます。

表示を見て「出たい」と思えばそのまま電話に出られますし、「怪しいな」と感じたらそのまま無視すればOKです。音声の処理はすべてiPhone本体で完結しており、Appleのサーバーには送信されません。Apple公式サポートページにもプライバシー面の説明があります。

フリーランス仲間とのZoom飲み会でこの機能を話題にしたところ、4人全員が「知らない番号からの着信が増えた」と口を揃えていました。全員その場でスクリーニングを設定していたので、同じ悩みを抱えている方は多いのだと思います。

設定手順

iOS 26にアップデート済みのiPhoneであれば、すぐに設定できます。Apple Intelligence(AIの高度な機能)がなくても使えるので、iPhone 11やiPhone SE(第2世代)以降なら対応しています。

手順は4ステップです。

  1. ホーム画面の「設定」アプリを開く
  2. 「アプリ」をタップし、一覧から「電話」を選ぶ
  3. 「不明な発信者をスクリーニング」をタップする
  4. 「通話の理由を尋ねる」を選ぶ

もし「不明な発信者をスクリーニング」の項目が見当たらない場合は、iOSのバージョンがiOS 26未満の可能性があります。「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」からアップデートしてみてください。

母のiPhoneに設定したときは、「設定→アプリ→電話→不明な発信者をスクリーニング→通話の理由を尋ねる」と一つずつ声に出しながら進めました。画面の操作自体は1分もかかりません。

3つのモードの違いと選び方

スクリーニングには3つのモードがあります。それぞれの違いを表にしたので、自分に合うものを選んでみてください。

モード動作向いている人
しないスクリーニングなし。知らない番号でもふつうに着信音が鳴る知らない番号からも電話を受けたい人(営業職など)
通話の理由を尋ねるiPhoneが代わりに応答し、相手の名前と用件を画面にテキスト表示する病院や宅配など正当な電話も受けたいが、迷惑電話は避けたい人
消音着信音を鳴らさず留守番電話に転送する。履歴には残る知らない番号からの電話にはほぼ出ない人

筆者のおすすめは「通話の理由を尋ねる」です。「消音」にすると病院からの折り返し電話や、宅配便の再配達連絡まで全部留守電に回ってしまいます。母のように「大事な電話だったらどうしよう」と心配する方には、用件を画面で確認できる「通話の理由を尋ねる」が安心です。

なお、連絡先に登録済みの相手、着信履歴で最近やり取りした番号、Siriが連絡先情報を推測できる番号(メールの署名に書いてある番号など)は、スクリーニングの対象外です。大事な取引先から初めて電話が来ても、過去にメールでやり取りしていればスクリーニングされない可能性があります。

スクリーニングで防げないケースと補助ツール

通話スクリーニングは万能ではありません。スクリーニングのアナウンスが流れても、相手が何も話さずに切ってしまえば、用件はわかりません。また、相手が嘘の用件を話す可能性もゼロではないです。

そこで、着信があった番号を後から調べたいときに便利なのが電話帳ナビです。Webブラウザで電話番号を入力するだけで、その番号の発信元(企業名や口コミ評価)を無料で確認できます。アプリのインストールも会員登録も不要なので、母のようにアプリを増やしたくない方にも使いやすいサービスです。

もうひとつ覚えておきたいのが、050で始まるIP電話番号からの着信には注意が必要だということです。東京新聞の報道によると、050番号を悪用した詐欺電話が増加しています。050番号は取得が容易なため、詐欺グループが使い捨てで利用するケースが報告されています。050からの着信で「未払いがある」「口座が凍結される」と言われたら、まず電話を切って、公式の連絡先に自分からかけ直すのが鉄則です。

より高機能な迷惑電話対策をしたい方は、Whoscall(無料、プレミアム版は月額280円)というアプリもあります。26億件以上の電話番号データベースと照合して、着信時に「営業電話」「詐欺の疑い」などのラベルを表示してくれます。

シニアの家族に教えるときのコツ

母に通話スクリーニングを設定したとき、最初は「知らない番号の人に、私のiPhoneが勝手に話しかけるの?」と戸惑っていました。

効果があったのは、実際にやって見せることです。自分のスマホから母のiPhoneに電話をかけて、画面に用件がテキスト表示される様子を一緒に見てもらいました。「ほら、こうやって相手が何の用事か画面に出るから、それを読んでから出ればいいんだよ」と説明したら、すぐに納得してくれました。

もうひとつ、母に伝えて安心してもらえたのは「迷ったら出なくていい。大事な用件なら相手がかけ直してくれるから」という判断基準です。仕組みの説明を長々とするより、行動ルールを1つだけ覚えてもらうほうがシニアには効果的でした。

FAQ

通話スクリーニングを使うとApple Intelligenceが必要ですか?

いいえ、Apple Intelligenceは不要です。iOS 26にアップデートできるiPhone(iPhone 11以降、iPhone SE第2世代以降)であれば、どの機種でも通話スクリーニングを利用できます。音声処理はiPhone本体で行われ、Appleのサーバーには送信されません。

スクリーニング中に相手に料金はかかりますか?

相手側の通話料金は、ふつうに電話がつながったときと同じ扱いになります。スクリーニングのアナウンスが流れている間も通話状態なので、相手には通常どおりの通話料金が発生します。

スクリーニングをオンにすると、宅配便や病院からの電話も全部スクリーニングされますか?

連絡先に登録されていない番号はスクリーニングの対象になります。ただし「通話の理由を尋ねる」モードなら、相手の用件が画面にテキスト表示されるので、宅配便や病院だとわかった時点ですぐ電話に出ることができます。よく電話をくれる病院や薬局の番号は、事前に連絡先に登録しておくとスクリーニングを回避できます。

固定電話や会社の電話にも通話スクリーニング機能はありますか?

2026年6月時点で、通話スクリーニングはiOS 26のiPhone専用の機能です。Androidスマートフォンでは、Google Pixelシリーズに類似の「通話スクリーニング」機能がありますが、日本語対応は限定的です。固定電話にはこの機能はありません。

参考文献