「スマホは使えるけど、パソコンはちょっと……」そんな不安を抱えていませんか?

2025年の調査では、人事採用担当者の約6割が「新入社員にPCスキルの不足を感じる」と回答しています(インソース調査)。スマホネイティブ世代は、WordやExcelを使ったことがない人が約7割、そもそもパソコンに触ったことがない人も約2割いるとされています。

でも、安心してください。パソコンは「最初の設定」と「10個のショートカットキー」さえ押さえれば、仕事でちゃんと使えるようになります。この記事では、2026年2月時点の最新情報をもとに、入社前〜入社直後にやるべきことをまるっと解説します。

なぜ「パソコンが使えない新社会人」が増えているのか

総務省の通信利用動向調査によると、パソコンの世帯保有率は2005年の87.2%から2023年には65.3%まで低下しました(ガベージニュース)。東京大学の調査では、ネット利用が「スマホだけ」という人が10代で33.6%、20代で30.1%に上ります。

つまり、パソコンに触れる機会がそもそもないまま社会人になる人が増えているんです。GIGAスクール構想で配布されたのもタブレットが中心で、「キーボードで文章を打つ」経験が少ないのが実情。NEC子会社では「新入社員のタイピング速度が年々遅くなっている」として、タイピング研修を導入しています。

でも、これは恥ずかしいことではありません。触る機会がなかっただけ。正しい順番で覚えれば、1週間でかなり使えるようになります

入社前にやっておくべきWindows 11の初期設定5つ

会社のPCは設定済みのことが多いですが、自宅のパソコンや、自分で初期設定を求められる会社もあります。以下の5つは最優先で設定しましょう(2026年2月時点、Windows 11対応)。

1. Windows Updateを最新にする

まず最初にやるべきは、OSのアップデートです。「設定」→「Windows Update」→「更新プログラムのチェック」を押して、最新の状態にしてください。セキュリティの穴をふさぐ大事な作業です。

2. ファイルの拡張子を表示する

Windowsの初期設定では「.docx」「.xlsx」などの拡張子が非表示になっています。これだと、ファイルの種類がわからず混乱します。

設定方法:エクスプローラーを開く → 上部の「表示」→「表示」→「ファイル名拡張子」にチェック(Tanweb)。

3. 不要なスタートアップアプリをオフにする

パソコンの起動が遅い原因の多くは、不要なアプリが一緒に起動しているから。「設定」→「アプリ」→「スタートアップ」で、使わないアプリをオフにしましょう。OneDrive、Cortana、Teamsなど、不要なものをオフにするだけで体感速度がかなり変わります。

4. プライバシー設定を見直す

Windows 11の初期状態では、利用状況がMicrosoftに送信される設定になっています。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「全般」で、広告IDの使用やおすすめコンテンツの表示をオフにしておくのがおすすめです。

5. デスクトップにPC・ゴミ箱アイコンを表示する

Windows 11では、デフォルトでデスクトップにアイコンがほとんどありません。「設定」→「個人用設定」→「テーマ」→「デスクトップアイコンの設定」から、「コンピューター」と「ごみ箱」にチェックを入れておきましょう。ファイル操作の起点になります。

これだけ覚えればOK!仕事で使うショートカットキー10選

マウスだけで操作していると、仕事のスピードが2〜3倍遅くなると言われています。以下の10個は「仕事の基本中の基本」なので、入社前に指に覚えさせておきましょう。

ショートカットキーできること使う場面
Ctrl + Cコピーテキストやファイルをコピーする
Ctrl + V貼り付け(ペースト)コピーしたものを貼り付ける
Ctrl + X切り取り移動させたいときに使う
Ctrl + Z元に戻す(やり直し)操作をミスったときの救世主
Ctrl + S保存作業中こまめに押すクセをつける
Ctrl + A全選択文章やファイルをまるごと選択
Ctrl + F検索文書内やWebページ内を検索
Alt + Tabウィンドウ切り替えアプリを行き来するときに使う
Win + Eエクスプローラーを開くファイルを探すときの起点
Win + L画面ロック離席時のセキュリティ対策(必須)

特にCtrl + S(保存)は最重要です。「保存し忘れてデータが消えた」は社会人あるあるトラブルの筆頭。5分に1回は無意識で押せるようになりましょう。

また、Win + L(画面ロック)は会社のセキュリティルールで必須とされていることが多いです。席を立つたびにロックするクセをつけてください。

タイピングが遅くても大丈夫?入社前に練習する方法

NTTデータの社内調査では、「LINEやSNSの短文入力に慣れた若手社員のタイピング速度が落ちている」と報告されています。目安として、1分間に60〜80文字(日本語)打てれば業務に支障はないとされています。

タイピングを練習するなら、以下の無料サイトがおすすめです。

大事なのは「ホームポジション」を最初に覚えること。左手の人差し指を「F」キー、右手の人差し指を「J」キーに置く。この2つのキーには小さな突起がついているので、手元を見なくても位置がわかります。

1日15分、2週間も続ければ、キーボードを見ずに打てる「タッチタイピング」の基礎ができあがります。

入社後に差がつく!覚えておきたいファイル管理の基本

スマホではファイルの保存先を意識することは少ないですが、パソコンでは「どこに保存したか」が超重要です。日経クロステック(xTECH)でも、PCに不慣れな新入社員に最初に伝えるべきは「ファイル操作の基本」だと指摘されています(日経xTECH)。

フォルダの階層を意識する

たとえば、「デスクトップにファイルを全部置く」のはNG。以下のようにフォルダを分けましょう。

ドキュメント → 会社名 → プロジェクト名 → 日付_ファイル名.xlsx

ファイル名には「日付」を入れるのが基本です。「20260401_議事録.docx」のように、先頭にYYYYMMDD形式で日付を入れると、並べ替えたときに時系列順になって便利です。

「名前を付けて保存」と「上書き保存」の違い

  • Ctrl + S = 上書き保存(同じファイルに保存)
  • F12(または Ctrl + Shift + S) = 名前を付けて保存(別ファイルとして保存)

「元のファイルを残しつつ、修正版を別で保存したい」ときは「名前を付けて保存」を使います。これを知らずに上書きして元ファイルを消してしまう事故は、新入社員にありがちなミスです。

FAQ

パソコンが使えないまま入社しても大丈夫?

大丈夫です。多くの企業が新入社員向けのPC研修を用意しています。ただし、タイピングとショートカットキーだけは事前に練習しておくと、研修の吸収スピードが段違いになります。

自分のパソコンを持っていないけど練習できる?

タイピング練習はスマホのブラウザからでもできますが、できればパソコンで練習するのがベスト。図書館やネットカフェのPCでも練習可能です。会社から貸与されるPCで練習する時間を確保してもらう手もあります。

MacとWindowsどっちを覚えればいい?

日本企業の業務用PCは約8割がWindows(BCN+R調査)。まずはWindowsを覚えておけば間違いありません。MacはCtrlの代わりにCommandキーを使うなど、操作が一部異なります。

Excel・Wordは入社前にどこまで覚えるべき?

最低限、Excelは「セルへの入力・SUM関数・表の作成」、Wordは「文字入力・フォントサイズ変更・印刷設定」ができればOK。MOSなどの資格は入社後でも十分間に合います。

タイピングは何文字打てれば合格ライン?

日本語で1分間に60〜80文字(ローマ字入力)が業務の最低ライン。e-typingで「B+」以上のスコアが出れば、まず問題ありません。

参考文献