夫婦ともに在宅勤務の日、11時半になると決まって飛んでくるLINE。「今日のお昼、どうする?」。我が家では毎日このやりとりが発生していた時期がある。冷蔵庫の中身を思い浮かべながら「うーん、なんでもいいよ」「なんでもいいが一番困る」のループ。正直、仕事の集中が途切れるし、地味にストレスだった。
結論から言うと、昼食ルールを曜日で固定しただけで、このモヤモヤはほぼ消えた。2026年6月現在、我が家で1年以上続いている仕組みを紹介します。
「お昼どうする?」が地味にしんどい理由
人間は1日に約35,000回の判断を下しているとされていて、食事に関する判断だけでも1日あたり226.7回にのぼるという研究がある(コーネル大学 Wansink & Sobal, 2007年)。在宅勤務中の昼食選びは、仕事の判断の合間に割り込んでくる「追加の意思決定コスト」になっている。
しかも夫婦の場合、自分ひとりの判断では済まない。相手の気分を伺い、食材の在庫を確認し、調理時間と午後の会議までの逆算を頭の中でやりながら返事を考える。たった一回のLINEのやりとりに、実はこれだけの判断が詰まっている。
先週の大掃除で試したら冷蔵庫の奥から賞味期限切れのものが出てきたように、「なんとなく」で続けている習慣は見直すと意外な負担が見つかる。昼食もそのひとつだった。
曜日ルールの作り方
我が家で結局これに落ち着いたのが、曜日で昼食パターンを固定する方法。やることはシンプルで、ホワイトボードに書くだけ。
具体的にはこんな感じにしている。
- 月・水・金 → 各自(自分の好きなタイミングで、好きなものを食べる)
- 火・木 → 一緒に食べる(片方が用意する or 出前を取る)
ポイントは「各自デー」を週の半分以上にすること。一緒に食べる日を多くしすぎると、献立の判断コストが結局残ってしまう。各自の日は冷凍うどんでもコンビニおにぎりでも構わない、というルールにしたことで「手抜きしている罪悪感」が消えた。
火・木の「一緒デー」は、前日の夜に5秒だけ「明日のお昼、カレーの残りでいい?」と確認するだけ。当日の11時半に考え始めるのと、前日に決めておくのでは心理的な負担がまるで違う。
続けるコツはホワイトボードと「手抜き公認」
うちではリビングのホワイトボードに「月水金:各自 / 火木:一緒」と書いている。書いてあると、口頭で確認する手間がゼロになる。出張や子どもの行事で変則的な週でも、日曜夜の家族会議で5分だけ翌週の予定を共有するときに昼食パターンも微調整できる。
1年続いている理由はたぶん「手抜きを許容した」ところにある。各自デーに夫がカップ麺を食べていても何も言わないし、私がコンビニのサラダチキンだけの日もある。完璧な昼食を毎日作る必要はない。仕事の合間の昼食に求めているのは栄養バランスの完璧さじゃなく、判断に脳のリソースを使わないことだった。
全部やる必要はありません。まずは1週間だけ「月水金は各自」と試してみてください。合わなければ曜日の配分を変えればいいだけ。
夫婦ともに出社の日・片方だけ在宅の日はどうする?
ハイブリッド勤務だと、夫婦両方在宅の日と片方だけの日が混在する。我が家の場合、片方だけ在宅の日は自動的に「各自デー」扱いにしている。出社する側は社食やコンビニで済ませるので、在宅側も好きにしていい。
両方出社の日はそもそも昼食問題が発生しないので考えなくて大丈夫。問題になるのは「夫婦ともに在宅の日」だけ。だから、その日だけルールがあれば十分機能する。
「各自デー」のストック例
各自デーを気楽に回すために、冷凍庫と常備品をいくつか決めている。
- 冷凍うどん(レンジ3分。めんつゆかけるだけ)
- 冷凍チャーハン(フライパン不要のやつ)
- レトルトカレー+パックごはん
- 食パン+ハム+チーズ(トーストにして5分)
- 前日の夕飯の残り(タッパーに詰めておく)
調理時間は最長でも10分以内に収まるものだけ。午後の仕事に戻る時間を逆算すると、昼食の準備に15分以上かけていると休憩時間が圧迫される。札幌は冬場に買い物が面倒になるので、週末のまとめ買いで冷凍ストックを切らさないようにしている。
FAQ
曜日ルールだと飽きませんか?
曜日で決めているのは「各自か一緒か」のパターンだけで、献立自体は固定していません。各自デーは自由に選べるので飽きる要素がほとんどないです。一緒デーの献立は前日夜に5秒で決めるだけ。
子どもがいる場合はどうしていますか?
うちは長男が保育園なので平日の昼は夫婦だけ。保育園が休みの土日は昼食も家族全員で食べるので、平日の曜日ルールとは別運用にしています。未就学児が在宅の場合は、子どもの昼食だけ先に固定メニュー化すると判断が減ります。
パートナーに提案するときのコツは?
「毎日お昼を考えるのがしんどい」と正直に伝えるのが一番早いです。我が家では「各自デー=手抜きOKの日」という伝え方をしたら、夫は「じゃあ俺もカップ麺でいいのか、楽だな」とすぐ乗ってくれました。
一人暮らしの在宅勤務でも使えますか?
使えます。一人暮らしの場合は「月水金は冷凍ストック、火木は出前か外食」のように、調理するかしないかのパターンを曜日で分けるだけで判断コストが減ります。
参考文献
- 私たちは1日に "3万5,000回" も決断している。「決断疲れ」を防ぐにはどうすればいいのか? — STUDY HACKER
- テレワーク中の「昼ごはん」がめんどくさい!解決策と時短で簡単お昼ごはんの例 — コクヨ 在宅百貨
- Overcoming Decision Overload and Meal Fatigue — Banner Health
- 在宅ワークでは昼食を省略しがち…それは健康や幸福、生産性までも損なっている — Business Insider Japan





