PCショップ時代、USBポートが全部死んだという持ち込みを何台か受けたことがある。デバイスマネージャーを開くと、ずらっと黄色い「!」が並んでいた。お客さんは「全部壊れた」と青い顔をしていたけれど、実際はドライバが壊れていただけで、パーツ交換はいりませんでした。

黄色い「!」は故障の宣告ではなく、Windowsからの「このデバイス、いま調子が悪い」というメモ書きです。2026年10月時点のWindows 11 24H2で、見分け方から直す順番までを書いていきます。

黄色い「!」の正体は、エラーコードで読める

デバイスマネージャーは、スタートボタンを右クリックして「デバイス マネージャー」を選ぶと開きます。黄色い三角に「!」が付いたデバイスをダブルクリックして、「全般」タブの「デバイスの状態」を見てください。

ここに「コード 43」のような番号が出ています。これが原因の方向を教えてくれる手がかりです。

コード表示の意味まず疑う方向
コード 10このデバイスを開始できませんドライバの不整合、一時的な初期化失敗
コード 22このデバイスは無効です手動またはソフトで無効化されている
コード 28デバイスのドライバーがインストールされていませんドライバ未導入
コード 43問題が報告されたため、Windowsはこのデバイスを停止しましたドライバ破損、接触、電力、まれにハード故障

コード43についてはMicrosoftのTechNetにも専用のページがあり、ドライバがデバイスの失敗をWindowsに報告したときに出る、と説明されています(Code 43: Windows has stopped this device because it has reported problems)。つまり原因の切り分けは、ドライバ側かハード側かの二択から始まります。

ちなみにIntelのサポート記事でも、コード10や43は多くの場合一時的なエラーで、デバイスマネージャーがハードウェアを起動できなかったときに出る、と書かれています(Intel サポート)。いきなり買い替えを考える必要はありません。

最初の5分でやること:再起動より先に「ドライバの状態」を見る

黄色い「!」を見ると、とりあえず再起動したくなる気持ちはわかる。ただ、先に画面だけは記録しておいてください。コード番号とデバイス名をスマホで撮っておくと、あとで検索するときも、メーカーに問い合わせるときも楽です。

そのうえで、次の順で進めます。

  1. PCを「再起動」する(シャットダウンではなく再起動。高速スタートアップが効いていると、シャットダウンではカーネルの状態が残るため)
  2. デバイスのプロパティ「ドライバー」タブで、ドライバーの日付とバージョンを見る
  3. 「ドライバーを元に戻す」が押せるなら、まずそれを試す(直前の更新が原因のときに効く)
  4. 押せないか、効かなければ「デバイスのアンインストール」から再起動して自動再認識させる

3番の「元に戻す」は地味ですが、Windows Updateの直後に黄色い「!」が出たときに一番効きます。信頼性モニターで日付を見ると、Updateと症状の出た日が一致していることが多いです。

アンインストール→再起動で直す手順

デバイスのアンインストールと聞くと怖いのですが、ここで消えるのはドライバの登録情報だけで、物理的なデバイスは何も壊れません。再起動すればWindowsが新しく認識し直してくれます。

手順

  1. デバイスマネージャーで、黄色い「!」のデバイスを右クリックして「デバイスのアンインストール」を選ぶ
  2. 確認画面にある「ドライバーを削除する」系のチェックは、最初は入れない
  3. PCを再起動する
  4. 起動後にもう一度デバイスマネージャーを開き、「!」が消えたか確認する

それでも直らないなら、2番のチェックを入れてもう一度やります。こちらはドライバ本体まで削除するので、再起動後にWindows Updateまたはメーカーのサイトから入れ直す前提になります。

USBがまとめて死んでいたPCショップ時代の例では、「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」の下にあるデバイスを全部アンインストールして再起動する方法で、大半は戻りました。ただし、キーボードもマウスも効かなくなる可能性があるので、あらかじめ別の入力手段(ノートPCならタッチパッド、デスクトップなら PS/2 や別系統のUSB)を用意してから試すのがコツです。

コード別の対処:28と43で行き先が変わる

コード28:ドライバが入っていない

これは単純で、入れればいい。ただし、入れる場所は選びたいんです。

チップセットやLAN、サウンドのドライバは、PCメーカーまたはマザーボードメーカーの公式サイトのサポートページから型番で探して入れます。Windows Updateで自動的に入るドライバより、メーカー配布の方が安定している印象があります(自分の経験では、ですが)。

コード43:停止された

43は原因の幅が広いので、デバイスの種類で分けて考えます。

  • GPU(ディスプレイ アダプター)の場合:Windows Updateが勝手にドライバを古い版へ戻す問題が、2026年5月にMicrosoftから公式に認められています。DDUでクリーンインストールするのが確実です(詳しくはGPUドライバのダウングレード対処の記事に書いています)。
  • USB機器の場合:別のポート、別のケーブル、ハブを外した直挿しで試す。電力不足でも43は出ます。
  • ネットワークやサウンドの場合:メーカー公式のドライバを入れ直す。

マニュアルでは「ドライバを更新してください」とだけ書かれていることが多いのですが、実機では「更新」ではなく「一度完全に消してから入れ直す」方が通る場面が多いです。更新は上書きなので、壊れた設定が残ってしまいます。

ソフトで直らなかったら、物理側を疑う

ここまでやって黄色い「!」が消えないとき、ソフトの線はほぼ消えています。物理側の切り分けに移ります。

デスクトップなら、まず掃除です。15年やっていても、掃除して直ることもあるのがこの世界。GPUやメモリを一度外して端子を無水エタノールで拭き、しっかり奥まで挿し直す。カチッと音がするところまで押し込めていないだけ、というケースは、メモリ増設後の持ち込みで体感3割ほどありました。

ノートPCやUSB機器なら、別のPCに挿して同じ黄色い「!」が出るかを見ます。別のPCでも出るなら、デバイス本体の故障をそろそろ考えるタイミングです。

なお、BIOS側でオンボード機器が無効になっていると、そもそもデバイスマネージャーに出てこないこともあります。黄色い「!」ではなく「消えている」場合は別の話なので、BIOS設定の確認に進んでください。

やっておくと次が楽になる備え

ドライバをいじる前には、必ず復元ポイントを手動で作っておきます。設定を戻せる保険があるだけで、気持ちがだいぶ違う。説明欄には「2026-10-25 GPUドライバ更新前」のように日付と作業内容を入れておくと、後で見返したときに迷いません。

回復ドライブ用のUSBメモリを1本用意しておくのもおすすめです。ドライバ絡みの不具合でWindowsが起動しなくなったとき、WinREに入る第二の入口になります。

※ここで紹介した手順は、Windows 11 24H2の標準環境での話です。メーカー独自のユーティリティが入ったノートPCでは、メニューの名前や並びが違うことがあります。

FAQ

黄色い「!」が出ていても、普通に使えていれば放置していい?

そのデバイスを使っていないなら、実害はありません。ただ、内蔵カメラやBluetoothのように普段触らない機器が止まっていることもあるので、一度は名前を確認しておくと安心です。

「不明なデバイス」に黄色い「!」が付いているのはなぜ?

Windowsがそのデバイスの種類を判別できていない状態です。「ハードウェア ID」をプロパティの詳細タブからコピーして検索すると、機器の正体がわかります。メーカー公式のチップセットドライバで消えることが多いです。

ドライバを手動で入れたのに、Windows Updateでまた戻される?

あります。設定アプリの「システム」→「バージョン情報」→「システムの詳細設定」→「ハードウェア」タブにある「デバイスのインストール設定」で、ドライバの自動ダウンロードを止められます。ただしGPU以外のドライバも手動管理になる点は覚悟してください。

コード43が何度も再発する場合は、故障を疑うべき?

ドライバの入れ直し、別ポート、別PCでの確認まで済ませて再発するなら、デバイス本体かマザーボード側の接点不良の可能性が高いです。保証期間内なら購入店やメーカーに相談してください。

参考文献