母のiPhoneに繰り返し表示された「iCloudストレージがいっぱいです」
先月、実家の母から「iPhoneに変な通知が何度も出てくるんだけど、ウイルスに感染したの?」と不安そうな声で電話がかかってきました。画面を確認してもらったところ、表示されていたのは「iCloudストレージがいっぱいです」という通知です。
焦らなくて大丈夫です。これはウイルスでも故障でもありません。iPhoneに無料で付いてくるクラウド保存スペース「iCloud」の容量が足りなくなったときに出るお知らせで、2026年6月時点の無料プランはたったの5GBしかありません。写真やバックアップデータだけで、あっという間にいっぱいになります。
放置すると、iPhoneの自動バックアップが止まります。スマホが壊れたときに写真やアプリのデータを復元できなくなるリスクがあるので、通知を見かけたら早めに手を打っておきたいところです。
無料5GBの「何に使われているか」を確認する
対処する前に、5GBが何に消費されているかを見てみましょう。
- 「設定」アプリを開く
- 画面の一番上にある自分の名前(Apple ID)をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 画面上部にカラフルな棒グラフが表示される
もし自分の名前が見当たらない場合は、iOSのバージョンによって表示位置が違うことがあります。設定画面の検索窓に「iCloud」と入力してみてください。
棒グラフには「写真」「バックアップ」「書類」「メール」などが色分けで表示されます。母のiPhoneを確認したら、5GBのうち4.2GBが「写真」で埋まっていました。iCloud写真(iPhoneで撮った写真や動画を自動でクラウドに保存する機能)がオンのまま2年以上使っていたことが原因です。
バックアップも意外とスペースを取ります。Appleの公式サポートページによると、iCloudバックアップにはアプリデータや設定情報が含まれ、端末の使い方によっては1.5GB以上になることもあるとのこと。写真とバックアップの2つだけで5GBはすぐ埋まってしまいます。
空き容量を作って通知を止める方法
通知を消すには、iCloudの使用量を5GB未満に減らすか、有料プランにアップグレードするかです。まずは無料でできる対処から見ていきましょう。
不要な写真・動画をiCloudから削除する
iCloudの容量を一番食っているのは、ほとんどの場合「写真」です。iPhoneの「写真」アプリを開いて、もう要らないスクリーンショットや失敗した写真を消してください。削除した写真は「最近削除した項目」に30日間残っているので、そちらも空にすると容量がすぐ反映されます。
ここで1つ注意点があります。iCloud写真がオンの状態で写真を消すと、iPhoneからもiCloudからも両方消えます。「iCloudだけ消してiPhoneには残したい」という場合は、先にパソコンやGoogleフォトに写真をコピーしてから、iCloud写真の設定をオフにしてください。
古い端末のバックアップを削除する
機種変更をしたことがある方は、前のiPhoneのバックアップがiCloudに残っていることがあります。
- 「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」→「アカウントのストレージを管理」をタップ
- 「バックアップ」を選ぶ
- もう使っていない端末名が表示されたら、タップして「バックアップを削除」
母のiPhoneにも、3年前に使っていたiPhone 11のバックアップが800MBほど残っていました。これを消しただけで通知の頻度がだいぶ減っています。
写真のバックアップ先をGoogleフォトに切り替える
写真のバックアップをGoogleフォト(無料で15GBまで保存可能)に移してしまう方法もあります。Googleフォトアプリでバックアップをオンにしてから、iCloud写真をオフにすればiCloudの容量は大幅に空きます。
フリーランス仲間とのZoom飲み会でこの話をしたところ、4人中2人がまったく同じ方法でiCloudの容量問題を解消していました。ただし、Googleの無料15GBもGmailやGoogleドライブと共用なので、写真をたくさん撮る方はいずれ同じ壁に当たる可能性があります。
月150円のiCloud+に切り替えたほうが早い場合
正直なところ、写真をこまめに削除したりバックアップ先を変えたりする手間が面倒な方は、月150円でiCloud+の50GBプランに切り替えてしまうのが一番ラクです。母にも最終的にはこれを勧めました。切り替えた瞬間に通知が消えて、「もっと早くやればよかった」とほっとしていたのが印象的です。
2026年6月時点のiCloud+の料金プラン(税込・月額)はこちらです。
| 容量 | 月額(税込) | 向いている人 |
|---|---|---|
| 50GB | 150円 | ひとりで使う、写真はそこまで多くない |
| 200GB | 450円 | 写真をよく撮る、家族と共有したい |
| 2TB | 1,500円 | 動画も大量に保存したい |
※ 2024年9月に料金改定があり、50GBプランは旧価格の130円から150円になっています。それ以前から契約中の方は旧価格のまま継続されている場合もあります。
50GBプランにはストレージ以外の特典も付いてきます。iCloudプライベートリレー(Safariの閲覧履歴を外部から見えなくする機能)や「メールを非公開」(ランダムなメールアドレスを自動生成してプライバシーを守る機能)が使えるようになります。ストレージだけでなく、こうしたセキュリティ面の特典も含めて月150円はかなりお得です。
アップグレードの手順もかんたんです。
- 「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」→「アカウントのストレージを管理」をタップ
- 「ストレージプランを変更」をタップ
- 希望のプランを選んで確認
200GBプランはファミリー共有に対応しているので、家族最大5人で容量を分け合うことができます。ご家族でiPhoneを使っている方なら、ひとり分の50GBプランを2人契約するより200GBを共有したほうがお得になるケースも多いです。
容量を空けたのに通知が消えないとき
容量を空けたりプランを変更したあとも、通知がしばらく残ることがあります。母のiPhoneでもプラン変更直後は通知が表示されたままでした。
こういうときは、一度iPhoneを再起動してみてください。電源を切って入れ直すだけで、iCloudの使用状況が更新されて通知が消えることがほとんどです。それでも消えない場合は、「設定」→ 自分の名前 → 画面の一番下にある「サインアウト」でiCloudから一度ログアウトし、再度サインインすると反映されます。
サインアウトしてもiPhone本体に保存されているデータは消えません。落ち着いて試してみてください。
FAQ
「iCloudストレージがいっぱいです」を無視し続けるとどうなる?
iPhoneの自動バックアップが停止します。端末が壊れたり紛失したりした場合に、写真やアプリデータを復元できなくなるリスクがあります。通知を見かけたら早めの対処をおすすめします。
iCloudの5GBとiPhone本体のストレージ(64GBや128GB)は別物?
はい、まったく別です。iCloudはAppleのサーバー上にあるクラウドストレージで、iPhoneの内蔵容量とは関係ありません。iCloudがいっぱいでも本体に空きがあれば写真は撮れます。ただし、クラウドへの自動バックアップは止まります。
iCloud+を解約したら保存していたデータは消える?
Appleの公式サポートによると、ダウングレード後もデータはすぐには消えません。ただし、無料の5GBを超えた分は新たに同期されなくなり、長期間放置すると削除対象になります。解約前に必要なデータをiPhoneやパソコンにダウンロードしておくと安心です。
Androidに乗り換えたらiCloudのデータはどうなる?
iCloudはAppleのサービスなので、Androidからは直接アクセスできません。乗り換え前にiCloud.comから写真やファイルをダウンロードしておくか、Googleフォトなど別サービスに移しておく必要があります。
参考文献
- iCloud ストレージを管理する — Apple サポート
- iCloud+ — Apple(日本) — Apple 公式サイト, 2026年6月閲覧
- iCloud プライベートリレーについて — Apple サポート
- iCloud+ のプランをダウングレードまたは解約する — Apple サポート
- ファミリー共有と iCloud+ — Apple サポート






